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安倍政権実績評価(政治とカネ) 印刷 Eメール

政治とカネ

「言論NPOの評価基準」をみる

argaiv1349

言論NPOでは、これまでに安倍政権が行った政策の実績評価をしました。

   
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形式評価
実質評価
形式評価
実質評価
形式評価
実質評価
6/20
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5/10
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1.評価の視点

 この分野の評価に当たっては、以下の視点を評価のポイントとします。

ア)政治資金規正法改正案によって、政治資金の流れに関して透明性が確保されたか。

イ)「政治とカネをめぐる一連の疑惑に対して真実が解明されたか。

平成19年6月14日、政治資金規正法改正案が、衆議院本会議で与党の賛成多数で可決され、今国会で成立する見通しとなりました。

 これは、政治家の資金管理団体の5万円以上の経常経費支出(人件費を除く事務所費、光熱水費、備品消耗品費)について領収書の写しの添付を義務付 け、資金管理団体による不動産取得を禁止するものであり、本改正案の可決によって、領収書添付の対象をすべての政治団体に拡大し、添付基準額も一万円超と していた民主党の当初の案は否決される形となりました。

しかしながら、この政治資金規正法改正案は、「政治とカネ」の問題に対する根本的な解決策にはなっていないといわざるを得ません。というのもこれは、現在の政治資金が流れるシステム自体が抱えている問題に対処していないためです。

 第一に、政治資金収支報告書の信頼性に問題があります。改 正法が想定しているシステムでは、資金管理団体以外における5万円以下の経常経費(人件費を除く)の領収書の添付は不要であり、何の経費であるかの項目分 けも雑駁なものとなっているため、その範囲内のカネの動きは外部にはまったく明らかにされず、不透明となったままです。

 第二に、政治家の「財布」の不透明さに問題があります。政治家には資金管理団体、政治団体、政党支部という三つの「財布」があります。しかし、その各々について不透明な点があり、これらの三つを組み合わせることによって、経常経費の中に政治活動費を織り込ませて計算することが可能になってしまうのです。また、今回の改正案での規制対象はあくまで資金管理団体の経常経費支出であり、残りの二団体に関しては規制が加えられないため、法改正後は領収書添付を逃れるためにこれらの団体での報告が横行する可能性もあります。

 このように、政治資金規正法改正案の内容自体にも大きな問題があります。


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2.政策課題の妥当性 6点/30点中

■形式評価 6点/20点中

 2006年9月に組閣直後に松岡農相がパーティ券代として受け取った100万円を政治資金収支報告書に記載していなかったことが判明した時点では、安倍政権においてはこの問題に対して目立った動きはありませんでした。

しかし、その後の閣僚の疑惑発覚、あるいは辞任を受けて、翌年1月には首相は「国民から信頼を得るためにも、党改革実行本部での議論も必要だ」と述べて、国民の不信を解消して信頼を回復することを目指すことを明らかにしました。

 これを受けて、政治家による資金支出の透明性を高めるために政治資金規正法の見直しの指示がなされました。

■実質評価 0点/10点中

 安倍政権は閣僚の疑惑を受けて政治資金規正法見直しに着手しましたが、国民の信頼を得ることが本来の目的であるならば、まずはそれら疑惑の真相を解明し、国民が納得する形で説明を行うことが必要でした。

 渦中の閣僚に向けられた疑惑の解明は棚上げにして、政治資金規正法の改正でこの問題に対処しようとしました。目下の問題が有耶無耶なままである以上、これでは国民の不信が払拭されることはありえず、評価は低いものとならざるを得ません。

 さらに、政治資金規正法改正案の内容自体も、国民の信頼を得るには不十分です。というのも、本改正案は、資金管理団体の人件費を除く5万円以上の 経常経費に領収書添付を求めるものであり、政治団体や政党支部の5万円未満の経常経費には領収書添付の義務は発生しません。改正案の不備への野党の批判に 対して、安倍政権は事務処理コストの増大を挙げてその回避を試みましたが、規制対象が限定される点で抜け道が多いものとなっていることは否定できないでしょう。この点も評価を下げる要素となります。


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3.実行プロセス 5点/20点中

■形式評価 5点/10点中

 安倍政権は、2007年1月には党に対して政治資金のルール作りの議論を求める考えを示しました。2月には党改革実行本部の総会で、政治資金の透 明化策として、①事務所費を細分化して新たな支出項目を設ける、②政治資金管理団体による不動産取得を禁止するという二点を具体化していくことを確認しま した。そして翌月には、自公両党が政治資金の透明化に関する合同のプロジェクトチームを設置し、政治資金管理団体の事務所費や光熱費の問題を受け、政治資 金規正法の領収書の写しの添付が不要の事務所や光熱水費など経常経費全体について議論を開始しました。

 この時点まで、公明党が領収書添付の方向で議論を進めることを求める一方で、安倍政権は事務所費の領収書添付について必ずしも積極的ではありませ んでした。しかし、4月10日、首相は「国民から信頼されなければ政治を行っていくことはできない。そういう観点で、李下に冠を正さずの姿勢で、政治資金 規正法の改正を視野に入れながら検討していきたい」と述べ、事務所費問題で領収書の移し添付を義務付ける方向へ方針転換をしました。最終的にはこれに沿った形で法案が衆議院を通過する運びとなりましたが、全政治団体について1件につき1万円超の支出を対象に領収書添付を求める民主党の当初の案やその後の修正案に応じることはありませんでした。

 また、疑惑のある閣僚への対応は、事務所費の不正経理問題が発覚した佐田行革担当相に対しては、佐田氏本人による辞意表明を了承するという形で辞 任をさせましたが、松岡農相に対しては、「法律に求められた説明は果たされた」等の説明を繰り返して一貫して擁護し続け、辞任を求めることはありませんで した。

■実質評価 0点/10点中

 2007年6月には政治資金規正法改正案が衆議院を通過しましたが、それまでのプロセスを見ると、政治全体でこの問題の解決に尽力したとは言いが たいです。民主党は6月に入ると与党に対して修正協議を求めましたが、同月12日にはこれは決裂し、与党案よりはるかに肌理の細かい内容となっている民主 党案に最後まで与党は応じることはありませんでした。

 また、多くの疑惑がかけられていた松岡農相を一貫して擁護したことで責任の所在を曖昧にし続けたことは、国民の不信感をさらに高めたという意味で、評価を大きく下げました。


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4.実績 5点/20点中

■形式評価 5点/10点中

 形式的な実績は、平成19年6月14日、政治資金規正法改正案を衆議院本会議で可決したことです。今後参議院での採択を待って本改正案は今国会中に成立する見通しです。

■実質評価 0点/10点中

今国会で改正政治資金規正法が成立する見通しですが、これは国民の信頼を完全に回復するものとしては不十分であるといわざるを得ません。上述のとおり、その対象や領収書を添付すべき支出額の下限金額の点で抜け道が多い法律で あり、不透明な資金の流れを抜本的に規制するものとはなっていないためです。与党案の対象となる資金管理団体は、全国に1万団体あまりである一方で、否決 された民主党の修正案は7万の政治団体すべてを網羅するものであったことを考えても、今回の改正案がいかに肌理の粗いものであるかがわかります。

 また、責任の所在を明らかにしようとしなかった安倍首相の行動は、それ自体が直接的な原因であるかは明らかではないとしても、松岡農相を自殺へと 追い込む心理的な圧力となったことは否定できないでしょう。疑惑が発覚して以来、辞任を要求するタイミングは何度かあったはずです。それにもかかわらず「法律に求められた説明は果たされている」との答弁に終始した安倍首相のスタンスは、それ自体として国民の不信をむしろ高めるものでした。また、こうした痛ましい事件が起こったにもかかわらず、これまでの疑惑と事件の真相が適切な形で国民に説明されていないことも大きな問題です。


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5.アカウンタビリティー 0点/30点中

 「政治とカネ」をめぐる問題は、国民から常に明確な形で見えるものではありません。そうであるからこそ、政治家の疑惑が発覚することによって、国 民は「やはり政治家は裏で汚いことをしている」と政治に対してますます強い不信感を抱くこととなります。ましてや政権を担当する与党の閣僚がこの問題で辞 任、そして自殺するという状況は、尋常なことではありません。

 この深刻な問題に対して、安倍政権は対症療法的な解決策しか提示せず、政治資金の流れをシステム全体から見直し、何をどう変えるべきかについて国民に対して明確に伝えることはありませんでした。さらに問題なのは、政治資金規正法の改正案が可決することによって、これまでに露見した疑惑の真相が解明されないまま、「政治とカネ」の問題に一応の決着がついたとされてしまう可能性があることです。

 このように、問題の本質と向き合おうとせず、かつ、閣僚個々人の疑惑とその行方についての説明責任をまったく果たしもしないことは、この分野での安倍政権の評価を大きく下げるものでした。


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