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2005年衆議院選挙マニフェスト評価(地域再生・道州制特区) 印刷 Eメール

地域再生・道州制特区

各党の「地域再生・道州制特区」に関する公約(2005)を読む

1.評価点数

自民党 公明党 民主党
形式基準 妥当性 形式基準 妥当性 形式基準 妥当性
14点 11点 12点 18点 2点 12点
25点/100 30点/100 14点/100

2.評価結果

■総評

自民党は、本来マニフェストに求められる地域再生の理念と、それを実現する政策全体の体系の提示を欠き、メニューの羅列にとどまっています。「撤退と再集結」に向けたインセンティブメカニズムの構築としてはあまりに不十分な内容です。道州制については、2003マニフェストよりも内容が後退しており、行政改革の論点にすり替わっています。地域再生、道州制ともに現在の日本に求められているシステム再設計の視点を欠き、日本に問われている本質的な課題に応えるものではありません。

公明党は、目指すべき地域再生の理念や、日本が直面する本質的な課題への解答もみられますが、自民党と同様、システム再設計を展望する視点はみられません。

民主党は、行財政改革では地方の自立に向けた抜本改革を示しながら、自立を真に実現するためのエコノミクスである地域再生を真正面から取り上げておらず、地に足の着いた分権論議になっていません。また、地方都市での中心市街地の衰退の深刻さにも向き合わず、農山漁村のほうに顔を向けた政党との印象を拭えない内容となっています。

■要約



1.マニフェストを形式基準で評価すると

【地域再生】
全体を「地方の活性化を多角的に実施」で括り、その下に、①構造改革特区の推進、②観光立国の実現、③地域公共交通の再生、④不動産流通を円滑にするための条件整備、⑤都市再生の推進、⑥「まちづくり三法」の見直しと中心市街地の再活性化、⑦ひとづくりを重視した地域再生の推進、⑧農山漁村、過疎地域の活性化が並んでいます。全体の括り方として地域再生の理念が不明確で、①-⑧は理念か目標か手段であるのか明確ではなく混同がみられ、政府が取り組んでいるメニューを羅列したものとの印象を持たざるを得ません。また、ロードマップも存在するとはいえません。

【道州制】
「地方自治及び国の統治システムを効率的でスリムなものに再構築する」との理念が示され、その下に道州制導入が目標とされています。目標実現の手段として、「先行的試みとしての北海道道州制特区の推進」が示されています。しかし、2003年のマニフェストでは地方の自立の観点から道州制が謳われていますが、今回は行政改革の観点に変わっている印象があり、これについての説明もなく、何のための道州制かが不明確です。また、北海道の道州制特区がどのように実際の道州制の導入に繋がるのか明らかではありません。また、ロードマップも存在するとはいえません。


2.マニフェスト自体の妥当性は

【地域再生】
マニフェストに挙げられた措置の多くは各省庁の既定路線の施策で、実行自体はなされると思われますが、実現可能性については、「撤退と再集結」に向けたインセンティブメカニズムの構築(評価理由のページ参照)としてはあまりに不十分で、これだけでは全体システム再構築にはつながりません。前記 ①~⑧については、日本に求められている重要課題に応え得るものがいくつか見られますが、マニフェストに本来求められるのは、地域再生の理念とその下での政策全体のツリーのはずです。また、全体として、日本に求められているシステム再設計の視点を欠き、より本質的な課題に応えるものではありません。

【道州制】
2003年のマニフェストと比べて後退し、内容が十分とは言えません。もし本気で取り組むのであれば、持続可能なシステムへの再設計に向けた思想は提示すべきです。




1.マニフェストを形式基準で評価すると

【地域再生】
「再生します 街に活気を、街に緑を-いきいき街づくりプラン」の下に括られた項目で、地域再生が取り上げられています。エコ化、グリーン化、まちづくり、中小企業振興、循環型社会など様々な政策的観点からの具体策が盛り込まれ、都市という地域に一定の価値を創出し、都市の魅力を高め、結果として都市地域の活性化に貢献するという流れとして理解できます。しかし、公明党が目指す都市再生政策とのつながりが必ずしも明確でない政策が混在し、政策体系になっていないものが多くみられます。

【道州制】
「21世紀の持続可能な行財政システムを構築するために」との理念の下、「道州制の導入ということも視野に入れた国と地方の関係の抜本的な見直しを検討」するとしています。しかし、掲げた理念実現への答がなぜ道州制なのか説明がなく、理念と目的との関係の明確性を欠きます。また、ロードマップの示された施策は見当たりません。


2.マニフェスト自体の妥当性は

【地域再生】
地域再生施策の観点から十分な施策が盛り込まれているとは評価できません。「緑に満ちた、エコロジックで歩いて暮らせる街」は都市再生のひとつの要素に過ぎず、都市農業の実現性も高くありません(農業問題(食料政策)の評価参照)。ただ、活力ある高齢化社会の運営モデルの提示という日本が直面する最大の先進課題への一つの有効な解答が、ここに言う都市中心部に「歩く高齢者」を生み出していくことです。また、地球環境問題という喫緊の課題に対し、都市という身近なところに一つの解決の道を見出そうとする姿勢もうかがわれます。このように、個別の政策には日本が直面する課題への解答という点で評価できる視点がみられても、持続可能な全体システムへの再設計を地域再生分野で行うという視点はみられません。

【道州制】
自民党と同様に、全体システムの再設計の思想も実行の担保も、ともにみられません。




1.マニフェストを形式基準で評価すると

【地域再生】
①「経済・規制改革・中小企業」の下に置かれた「団塊の世代の地域への還流を進め、地域主体の雇用創出を図る」、②「農業・林業・水産業」の下に置かれた「農山漁村の活性化」の項目で、地域再生に触れています。ただ、①、②とも、経済、産業の活性化の下に置かれ、地域再生の理念が不明確になっています。②からは、民主党が地域再生の焦点を都市部ではなく、農山漁村に当てていることが分かります。全体的には、個別の施策が地域再生以外の切り口で整理されているため、体系性を欠いています。

【道州制】
「地方分権・市民活動支援」の下に置かれた「新しい地方自治のかたちをつくる」で、道州制について描かれています。しかし、道州制の理念が示されているとは言えません。また、「制度整備」とあるだけで、ロードマップ提示に至るまでの具体的な施策提示もみられません。


2.マニフェスト自体の妥当性は

【地域再生】
地方都市の中心市街地衰退の深刻な状態にも関わらず、民主党は真正面からこの問題に取り組もうとしていません。本来都市型政党とみられていた民主党が、都市よりも農村に顔を向けた政党と受け止められてもおかしくないものとなっています。また、持続可能なシステムへの組み換えにとって必要な「撤退と再集結」に逆行する視点が強調されており、農山漁村での定住を促進する中で、人口減少社会では人口一人当たりインフラコストがますます維持できなくなっているという問題にどう解答を出すのかという視点が無視されています。行財政改革については、地方の自立に向けた抜本改革の政策体系を示しているにも関わらず、エコノミクスに踏み込んだ地域再生を真正面から取り上げていないのは、地に足の着いた分権議論とは言えません。①については、団塊世代の大量リタイア(2007年問題)を控え、活力ある高齢化社会をどう運営するかという先端課題の解決を迫られた日本にとって、一つの解答を提示しようとし、時宜を得た課題設定であると評価できます。

【道州制】
その前提が基礎自治体の強化であり、そこに向けた権限や財源の移譲であるという点では正しい認識を示していますが、それがなぜ道州制にまで結びつくのかが全く示されていません。

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