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2007年マニフェスト評価(NPO・公益法人) 印刷 Eメール

NPO・公益法人

「言論NPOの評価基準」をみる

argaiv1825

自民党
公明党
民主党
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内容
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内容
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内容
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1.評価の視点

主に以下の様な視点から各党のマニフェストを評価します。

ア) NPO・公益法人の「質」的な成長をいかに導くか。

イ) 公共の担い手としてのNPO・公益法人を政策体系の中でどのように位置づけるか。

 NPO法(特定非営利活動法人法)は1998年12月に制定されました。その結果2007年3月末現在、32,553団体が認証されており、その親法である公益法人法で登録する公益法人数と比較してもNPOセクターの「量」的成長が顕著であることが伺えます。

 しかし、「質」的な面では、経営的自立の困難性や、行政に過度に依存した実態など、NPOには行政の下請け化傾向という課題があります。

 他方で、安倍総理は平成18年9月の自民党総裁選挙時には、第一の政策課題として「官と民とのパートナーシップ」を挙げ、「小さく効率的な政府の 推進とNPO等の新たな『公』の担い手のバックアップ」を公約しました。さらに、「所信表明」においても、地方再生に限らず広く、公共領域における官民役 割分担の見直しやパートナーシップのあり方を模索することを謳っていました。

 しかし、政権誕生後の「進路と戦略」においては、NPOのバックアップは地方再生の文脈のなかに位置づけられるにとどまっています。さらに、 NPOの取り扱い方をこのようにレベルダウンさせたことが、「官と民のパートナーシップ」政策上の路線転換であるとしても、その点について必要な説明すら なされていません。これは公益法人制度にも共通する問題点です。政府が小さくされていく趨勢にある今日、官が撤退する公の領域を誰が担うのかを構想する必 要があるなかで、NPOや公益法人をどのように位置づけていくのかが問われています。

 NPO・公益法人制度の持つこのような課題に各党のマニフェストはどのように応えているでしょうか。以下に検証します。

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2.評価結果



総計 17点 / 100点中

1.形式要件  10点/50点中


■ 「理念や目的は書かれているか」 「目標設定の明確性」  5点/20点中
NPOの育成・支援については健全な発展と信頼性を高めることが目的として読む事ができるが、その内容は漠然としています。
例えば、健全とはどのような組織をイメージしているのか。ボランティアグループを念頭においているのか、あるいは常勤職員を雇用し事業体として継続的に活動することなのかによって、その意味は全く異なってきます。
公益法人改革については、前政権から行なわれてきた手続きを引き続き行なうことしか記されず、目標に該当する文言が見当たりませんでした。

■ 「財源の裏付け」  0点/10点中
財源に関する記述はありません。

■ 「ロードマップは描けているか」  5点/10点中
NPOは健全な育成の手段として寄付税制優遇のための認定要件の緩和が記されていますが、達成時期など具体的な工程は描かれていません。
また、信頼性向上のための手段として情報公開制度の整備を挙げていますが、時期と工程は描かれていません。公益法人改革は現行制度改革の手続きを記したのみです。

■ 「目標実現のための施策・手段の体系」  0点/10点中
目標達成のための施策として、公益法人、NPOともに挙げられているのは税制改正です。NPOについては、信頼性向上のための情報公開制度だそうですが、抽象的なものに止まっています。
しかしながら、何故、税制改正がNPO健全育成の手段であるのか、あるいは、健全育成によってコミュニティ振興にどのように寄与するのか体系が描かれていません。公益法人改革は目標すらないために体系も描かれていません。また、本制度改革が行財政改革という上位の目標にどう寄与するのかの体系も描かれていません。

2.内容(実績基準)  7点/50点中


■ 「課題抽出の妥当性」  5点/20点中
NPOと公益法人の政策的位置付けが変わったことについて、明確な説明がありません。
前政権においては、新たな公共の担い手として公益法人やNPOが位置付けられていました。安倍政権発足直後の「美しい国」においても、官民パートナーシップの促進の一環としてNPOなどのバックアップと挙げられており、今後、公共の担い手として公益法人やNPOなどの公共領域で活動する非営利法人への期待と包括的な取り組みの意思が感じられました。
しかし、本マニフェストでは、公益法人改革の促進は行財政改革の、NPOは地域コミュニティ振興の一環として位置付けられています。しかも、このような大幅な変更の理由の説明はありませんでした。
公益法人改革を行財政改革の政策カテゴリーに位置付けていますが、例えば、天下り問題や不適切な随意契約の問題は、発注側、人材を輩出する側の問題に起因する点が多く、本制度改革案ではこの点に着手せず、公益性認定制度の確立と一般非営利法人への移行手続きに焦点を当てています。したがって、本政策をいまだ行財政改革の一環として位置付けている点が、妥当とは言い難いのではないでしょうか。
NPOについては健全育成という目的が掲げられていますが、それが何を意味しているのか不明です。NPO法人は経常収入額30億円から数十万円まで多様化し、質的な面でも、市民の自発的意思による社会貢献活動に加え、共益団体や暴力団などによって設立されたNPOなど、本来制度がターゲットとした団体とは異なる団体も参入してきています。
また、社会的使命に基づき、事業体として公共的な事業を営なもうとしているNPOに着目すると経営基盤や人的資源が脆弱であるために、継続性の問題に直面しているところが多いです。しかし、本マニフェストではこれらの点に言及していないのです。

■ 「課題解決の妥当性」  2点/20点中
公益法人改革については、前政権からの取組を引き続き行なうことと、「成熟社会における非営利活動の重要性」に鑑み、税制改革を行なうことを記しています。
しかし、この点、本制度改革の上位目標である行財政改革との間の、論理的な整合性が見えません。また、「成熟社会における非営利活動の重要性」についても、若干唐突ですし、NPO政策と敢えて切り離して論じている理由もよくわかりません。
さらに、NPOに関するマニフェストは、寄付税制優遇のための認定要件を緩和するという前半部と、情報公開を進めるとする後半部の間に、決定的な論理矛盾を抱え込んでいます。
というのも、まず、認定要件を緩和するということは、ガバナンス要件を緩和するか、あるいは収入に占める寄付額の比率を低くするかのいずれかにならざるを得ません。
しかし、そもそも認定要件とは、より多くの人々から支援を得ているならば、より公益性があるという考え方から作られたものです。したがって、寄付額の比率を低くすることは、この考え方に逆行しますし、寄付者による監視機能も弱くなります。
また、ガバナンス要件を緩和すれば、情報の信頼性の担保は以前より難しくなってしまいます。それにもかかわらず、マニフェストの後半には、信頼性向上のため情報公開制度の整備を進めるとあります。
このように、前半と後半の間には、論理的な矛盾が見られます。

■ 「課題解決の指導性(リーダーシップとアカンタビリティ)」  0点/10点中
公益法人制度改革とNPOに関するマニフェストを切り離したこと、さらには両者が置かれている上位政策と各マニフェストとの関係についての説明がありません。したがって、公益法人制度改革を用いてなにを首相は何を実現したいのか、あるいは地域コミュニティ振興のためにNPOに何を期待し、そのためにはどのような施策が必要であるのか、明確なメッセージが提示されていません。あくまでも前マニフェストとの比較になりますが、これらのテーマに対する関心が低くなったことが伺われます。

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総計 2点 / 100点中

1.形式要件  評価不可能/50点中

公益法人改革に関するマニフェストがありません。NPOそのものに関するマニフェストも存在しません。

2.内容(実績基準)  2点/50点中


わずかに、いじめ・不登校対策の一環で、体験学習を実施する地域ボランティアとしてNPOが登場します。
NPO 法人を小規模なボランティア活動の一種と捉えており、人を雇用し事業を営む事業体としてのイメージは抱いていない模様です。かかる認識であるならば、それはNPOの現状と乖離していると言えます。または、公益法人制度改革は平成18年に法案が可決したため、政策課題として考えていないものとも思われます。
ということは、「公共の担い手」として、民間非営利法人を捉えるという発想そのものもないということでしょう。

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総計 30点 / 100点中

1.形式要件  15点/50点中


■ 「理念や目的が書かれているか」 「目標設定の明確性」  10点/20点中
民主党はNPOを自己改革可能な活力ある社会の担い手になることをひとつの理念として描いています。また、NPOをはじめ、非営利セクターの育成が重要であるとして、非営利セクター全般への取り組みの必要性を示唆しています。
ただし、そのために何をすべきかという点については、「公益法人制度の見直しとあわせて、NPOが社会にしっかりと根付く」と記すことに止まっており、明確な目標設定とは言い難いです。

■ 「財源の裏付け」  0点/10点中
財源の裏付けは記されていません。

■ 「ロードマップは描けているか」  5点/10点中
NPO が社会に根付くために努力を続ける、と記されるにとどまっています。目標も曖昧ですし、そのための方策についても「努力」ではいかにも曖昧な表現です。寄付税制の要件緩和と寄付金向上制度の大幅拡充を述べていますが、何のために、どのように、いつまで、という点が記されていません。また、非営利セクターの重要性ということを述べていますが、そうであれば、他、非営利法人(公益法人、社会福祉法人など)間の寄付税制優遇措置の違い、法人税率の違いについても着手してゆく必要があると思われますが、この点について言及が見えません。

■ 「目標実現のため施策・手段の体系」 0点/10点中
非営利セクターの役割や望ましい姿については記しているものの、それに到達するための施策や優先順位は描かれていません。

2.内容(実質基準)  15点/50点中


■ 「課題抽出の妥当性」  8点/20点中

NPOなど、非営利セクターの可能性を自己改革可能な活力ある社会の担い手として期待していることはわかる。
しかしながら、NPOの経営基盤や人材不足など、NPOセクターの現状と課題については言及がなく、育成対象として記されているだけです。
また、本マニフェストには、「公益法人制度改革とあわせてNPOが社会に根付くために努力する」とありますが、公益法人制度改革と同時に、検討されているNPO法見直しについて、どうすべきなのか言及がありません。
具体的な言及があるのは、認定NPO法人数が少ないことです。また、関連のマニフェストとしては、NPOバンクなど小規模共済による負担軽減が挙げられています。金融機関からNPOが融資を受けることは困難であり、その代替え機能として作られたのがNPOバンクです。
このような小規模な組織にとって、現行制度(資本業法)が障害になっていたことは明らかで、民主党はこの点もマニフェストで掲げています。

■ 「課題解決の妥当性」  7点/20点
認定要件を緩和し、認定NPO法人数を増加し、他方で寄付金控除制度を大幅に見直すことによって、寄付文化を醸成する下地を作ろうとしているものと思われます。

■ 「課題解決の指導性」  0点/10点中
具体的に提示されている認定要件緩和と寄付金控除制度拡大については、達成時期やアプローチが記されていません。こうした点について記述がないと、与党ではないために明示的に記すことができないとしても、やはり指導性の弱さは否めません。

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