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「新政権の課題」評価会議【外交問題5】 印刷 Eメール

第5回:北朝鮮問題の解決への道筋をどう考えるか



「北朝鮮問題の解決への道筋をどう考えるか」

工藤

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政権構想では、「拉致、核・ミサイル」という順序でかかれ、「北朝鮮問題の解決を目指す」ことを入れています。これはどういう形で可能なのでしょうか。

国分

まず、1点目として、非常に皮肉なことに、ミサイルを撃ってくれたおかげで、福田さんが総裁選から降りて、安倍政権誕生に追い風となった。それは裏 を返して言えば、北朝鮮は日本の政局は何も考えていなかったということだと思います。北朝鮮はアメリカのことしか考えていないということが明確にわかっ た。このことが恐らく北の中でもかなりネガティブなインパクトになって、今、政策の全面的見直しをやっていると思います。

2つ目に言えることは、アメリカが今後アジアの問題に対してそれほど集中的に考えられなくなるかもしれないというときに、これまで中国に託していた 北朝鮮問題で中国の働きが効かなくなってくる。この意味で、日米中のコミュニケーションというのはかなり密にしておいた方がいいだろうと思います。

3番目に言えることは、まさにこの点ですが、中朝関係がかなりおかしくなってきている。長い歴史があるわけですが、胡錦濤が権力を握るに従って、そ れまでやらなかった禁じ手を使うようになった。6者協議に中国が積極的になるということ自体が、ある意味では、これはアメリカの側についたということに、 北から見れば見えるわけです。マネーロンダリングの問題も含めて、北朝鮮が中国に対してある種の恫喝みたいなものをやり始めた。北朝鮮が中国の言うことを 素直に聞くかどうかというと非常に悩ましい。

そういう中で、日本の役割というのはまた浮上していくのではないかという気がするわけですね。となると、そのときに、日本が圧力だけでいいのかとい うと1つ難しいテーマになるでしょう。圧力というのは、北風と太陽じゃないですけれども、その辺のバランスの中で効いてくることもあることは、もう1度考 えなければいけない。ですから、圧力の使い方やタイミング、組み合わせとなどのバランスがうまくできるかどうかが課題です。

栗山

北朝鮮問題に対しては私は非常に悲観的です。というのは、アメリカと韓国と日本が考えていることが基本的には一致していて、目的に向かって、ある種 の共通のシナリオというものが3国で描けて、そして、そのレールの上で北朝鮮と交渉することなしには、絶対にうまくいかないですね。しかし、現状では日本 と韓国とアメリカの間では共通のシナリオというものはない。では、どうやってつくるのかというと、私はそこが非常に悲観的なんです。ここが描けない限りは この問題は絶対解決しないと思います。

例えば先ほど、「拉致問題、核・ミサイル」という順序というお話がありましたが、順序と言う問題ではなく、これを3つ解決しないと、国交正常化とい うのはあり得ない。仮に拉致問題が何らかの形で日本が納得するような形で解決したとしても、核とミサイルの問題が野放しのままに日本が何十億ドルと経済協 力を国交正常化ができてやりますという話は、考えられません。ですから、全部が解決しないことには、国交正常化もあり得ないわけです。

しかし、日朝関係だけでいいのかというと、米朝関係や朝鮮の南北関係はどうしたかたちが望ましいのかが全然描けていない。ですから、そういうことでどうやってこの問題が解決できるのかが、私には正直なところまったく見えないです。

工藤

アメリカは中国に北朝鮮は任せたということですね。中国がやれるかどうか。

国分

北の極端な体制をどうにか少しでもこじあけて、改革・開放の方向に向かわせる点では、日本と中国の利害は一致していると思います。中国が抱える北の 問題というのはかなり大きくなってきていると思います。北との関係が悪化したことで胡錦濤外交が失敗ではないかという議論が中国の中にもあるわけです。で すから、日中で役割分担ができるのかが一つの課題です。ただし、これを表でやったら、北はますます嫌がるわけですから、その辺をうまく水面下で外交努力し ていくことが必要ですね。

栗山

中国にとって大きな悪夢は、北朝鮮の核問題を放置しておくことで日本が核武装するということでしょう。

白石

現状は限定的関与です。つまり、日本とアメリカは封じ込め政策をやっている、韓国と中国は関与政策をやっている。何でそういうことになっているかと いうと、北朝鮮を最終的にどういう形に持っていきたいのか、朝鮮半島にどういう状態をつくりたいのかについて合意がないからです。中国からしてみると一番 怖いのは、北朝鮮が崩壊することです。だから関与政策をやる。日本やアメリカは、別に崩壊させる気はないけれども、拉致問題、核、ミサイル問題があるから 封じ込めをやる。韓国は、どうせミサイルは自分たちに向けられているのではないと思っているから、関与政策をやる。

こうして手詰まり状態になって、新しい解が見つからない。だから、ここにとどまっている。では、新しい解はあるか、というと、ない。そうすると、北 朝鮮がよほど乱暴なことをして今の均衡が崩れない限り、いまのような状態が続く。その意味で、今は、北朝鮮が次に何をするのかが重要で、例えば地下核実験 でもやれば、そのときにはそれがカタリストになって、何か動くかもしれない。

それから、もう1つ、私が非常に心配しているのは、日米韓のデファクトの同盟が崩れている。韓国が次第に距離を置いている。これについては次の大統領選挙に期待するしかないのか。それとも何かできることはあるのか。これは日韓関係の課題として重要だと思います。

栗山

おっしゃるとおりだと思います。今の米韓関係というのは非常に問題ですね。指揮の統制権の返還の問題なんかも出ていますけれども、それでは、韓国、 勝手にしなさいとアメリカは言いたい気持ちがだんだん強くなってきているというのが現状ですね。これは非常に困ったことだと思います。

工藤

最終的に、北朝鮮はどういうふうに解決すればいいのでしょうか。

栗山

空想だけでよければそれは簡単なんですよ。何が簡単かと言えば、今の南北間というのは、朝鮮戦争が終わったときに、停戦協定ができて、そのままに なっている。それをどうやって、より安定した恒久的な地域的な枠組みにするかということです。これができれば、長期的に見れば南北の統一というものを一応 視野に入れつつ、南北の平和条約のようなものができて、それを周りの国、6者協議に出ている残りの4つの国や国連安保理でギャランティーする。

国分

最終的には北自身が自己を変革するという意思と努力をするかどうかが問題です。それをどういうふうに周りが幾らやっても、恐らく本質的な影響力には ならない。これまで見た限りでは、どうも北朝鮮の自己変革というのはなさそうだ。むしろ自己の権力の保持しかないとすると、これは永久ということはないわ けですよね。とはいっても、今我々にできるのはやはり改革・開放へ向けてどう促すかという形の外交努力しか考えられない。そこは、日本だけでは何もできな いだろうと思うんですね。周りがコンソーシアムみたいなのをつくって、うまく誘導していくということが必要だけれども、今の形ではとてもハーモニーができ ていない状態です。

工藤

ありがとうございました。

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