Payday Loans
   
「未来選択」は言論NPOが運営するマニフェスト評価専門サイトです。
【メイトになると最新情報】がメールで届きます。
言論NPO

 

2012年衆院選対応「未来選択」新サイトオープン

 2012年衆院選対応の「未来選択」はこちらに移動しました

言論NPOとは

日本のメディアや言論のあり方に疑問を感じた多くの有識者が、日本の主要課題に対して建設的な議論や対案を提案できる新しい非営利のメディア、言論の舞台をつくろうと活動を始めた認定NPO法人です。
⇒詳細はこちら

▼参加したい方はこちら


▼言論NPOのツイートはこちら

▼お問い合わせはこちら

2009年衆議院議員選挙 マニフェスト評価(外交・安全保障) 印刷 Eメール

 

argaiv1615

 

項目 自民党

民主党

形式要件
(40点)
理念(10点)  7  5
目標設定(10点)  8  1
達成時期(8点)  2  1
財源(7点)  0  0
工程・政策手段(5点)  3  0
合計(40点)  20  7
実質要件
(60点)
課題抽出の妥当性(20点)  6  2
課題解決の妥当性(20点)  8  3
指導性と責任(20点)  7  2
合計(60点)  21  7
合計(100点)   41点  14点

 

<評価の視点>
次期選挙のマニフェストで問われる課題
①日本が国際社会の中で果たすべき役割と、そのための実現手段を説明しているか
②日米同盟の強化を、今までの問題点を把握したうえで具体的に描いているか
③台頭する中国に対応するための外交・安全保障政策を描いているか

<マニフェスト>
⇒自民党と民主党のマニフェスト比較表はこちら
<今回の選挙で問われる論点とは>

西原正
(財団法人平和安全保障研究所理事長)

今の日本の安全保障分野に問われていることは、やはり日米関係をどうするのか、ということだと思います。さらに言うなら、憲法9条をどうするのか。憲法9条と集団的自衛権の問題が、今の日米関係に問われている中核的な問題だと思います。
   この問題について民主党は、「日米地位協定の改定を提起し、米軍再編、在日米軍のあり方について見直しを提起する」と表現が柔らかくなっています。現実的になったということでそれはいいのですが、日米地位協定の改定などにアメリカは全然関心がない。
⇒全文を読む
<政策にかかる現状と課題>
   今日の日本の外交分野における最大の課題は、少子高齢化によって経済規模が今後縮小していくことである。ハードパワーを持たない日本にとって、世界第二の 経済大国ということは、国際的な影響力を支える唯一の基盤だったが、それが段々小さくなっていくときに、それを相殺して日本の国際的な影響力を維持し、そ の中で日本の平和や繁栄を守らなければならない。
   こうした課題に際し、日本の政治はまず、日本外交の基軸である日米同盟を利用しながら、国際社会の中で日本は何をするのか、という外交の目的を説明する必 要がある。そこから、その目的を実現するための手段が導き出される。日米同盟も国連もその目的を実現するための手段であり、それらを利用して日本の国益を 実現することが外交である。

⇒全文を読む

 

<評価結果>
自民党マニフェスト評価 民主党マニフェスト評価
【形式要件についての評価】 20点/40点 【形式要件についての評価】 14点/40点
  マニフェストにおいては、日米安保体制の強化や防衛態勢の整備、北朝鮮問題への対応が過半を占め、総合的な外交力の強化や経済面での貢献が記されている。理念については個別にいくつか記述があるものの、目指すべき国家像の総合的な記述はない。(7点/10点)
   数値目標を伴う政策はないが、拉致問題の解決や北朝鮮に核開発及び弾道ミサイル開発を断念させるといった個別の目標設定は見られる。(8点/10点)
   達成時期に関しても具体的な記述はないものの、マニフェスト末尾の「特に記載が無い限り4年」との記述から、4年と判断する。(2点/8点)
財源の裏付けに関する記述はない。(0点/7点)
   手段については、北朝鮮に核開発及び弾道ミサイル開発を断念させるための制裁措置の継続などの記述があるが、数は少なく具体性にも乏しい。(3点/5点)
   理念や目的については、唯一「自立した外交で世界に貢献」と書かれているのみである。「主体的な外交戦略を構築」とあるが、具体的な記述はなく、それによってどのような国益を実現するのかについてほとんど語られていない。(5点/10点)
   個別の目標設定として明確なのは、米国とのFTA締結があるのみである。(1点/10点)
   全体として「緊密で対等な日米関係を築く」など不明確な記述が多く、財源の裏付け、目標実現のための具体的な手段についての記述もない。(0点/7点、0点/5点)
   達成時期については、唯一、米国とのFTA締結のみ、4年以内に達成すると判断する。(1点/8点)
また、マニフェストの他の分野は「政策目的」「具体策」「所要額」という構造になっているが、外交分野だけはそのような構造になっていない。
   
【実質要件についての評価】 7点/60点 【実質要件についての評価】 7点/60点
「課題抽出の妥当性」、「課題解決の妥当性」、「指導性と責任」
   ミサイル防衛に関する記述で集団的自衛権の見直しに踏み込んだことは日米安保体制の強化という点から評価できるが、そのために憲法9条の政府解釈を変えるのかなど、具体的な手段の記述はない。日米安保体制の強化、在日米軍再編や国際協力活動の推進など、各政策の方向性は妥当だが、いずれも政府がこれまで取組んできた政策ばかりであり、なぜこれらの政策が今まで実現していないのか、どうすれば実現できるのかというレビューがなく、政権与党に求められるPDCAサイクルが機能していない。また、これら各政策を組み上げたときに、全体として日本が目指す国家像が描けていないことはマイナスの評価となる。
   さらに、国外では中国の軍事力増強、気候変動など様々な種類の脅威が増しており、また米国との連携、ミサイル防衛強化、国際平和活動への参加などは自衛隊の任務の増加・多様化を意味するなか、具体的な担い手である自衛隊への手当てを含めて、どのような実現手段を講じるのかが不透明である。また、資源の確保や多角的な自由貿易体制の確立など、現在の外交課題は省庁の所掌事務を超えた形で存在しているものが多い。外交当局である外務省と専門家を有する他の省庁・民間企業との、縦割りを超える連携体制の整備が不可欠であるが、その認識は見受けられない。

 
「課題抽出の妥当性」、「課題解決の妥当性」、「指導性と責任」
   全体として、日本が国際社会においてどのような国を目指し、どのような国益を達するべきなのかという理念に関する説明が不足している。「対等で緊密な日米関係」とあるが、「対等」とは具体的にどのような状態を指すのかが不明確である。そもそも、外交における「対等」とは自国の国益の実現のために他国や国際機関を使うというアクティブなものであるはずであるが、民主党が実現したい理念・国益が規定されていないため、ここでの「対等」は交渉における姿勢、心構え以上のものではないと言わざるをえない。
   また、「アジア諸国との信頼関係の構築に全力を挙げる」「北朝鮮の核保有を認めない」など、外交に関する項目の大半は政府・与党がこれまで取組んできたものであり、民主党の外交政策は具体的にどう違い、何を実現するのかが不明確である。目標の達成が測定できない政策が大半であり、唯一といえる米国とのFTA締結についても、それが国民にもたらすメリット・デメリットの比較がなく、民主党がFTA締結を目指す根拠は不明である。さらに、外交政策が国内経済・社会の問題にどのようにリンクし、どういった影響を及ぼすのか、という説明も不足している。

 

⇒「外交・安全保障」分野の実績評価を見る

 ⇒PDFでダウンロードする場合はこちら