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2009年衆議院議員選挙 マニフェスト評価(地方) 印刷 Eメール

 

argaiv1130

  項目 自民党 民主党
形式要件
(40点)
理念(10点)  4  3
目標設定(10点)  6  5
達成時期(8点)  6  0
財源(7点)  2  0
工程・政策手段(5点)  0  0
合計(40点)  18  8
実質要件
(60点)
課題抽出の妥当性(20点)  10  9
課題解決の妥当性(20点)  12  8
指導性と責任(20点)  8  7
合計(60点)  30  24
合計(100点)   48点  32

 

<評価の視点>
次期選挙のマニフェストで問われる課題
①現在までの地方分権改革が遅れている理由とその進め方について総括すると同時に、今後の進め方や最終的な制度設計について示しているか
②地方分権の担い手について、市民や議会、政党のあり方をどのように考え、それを国民に示しているか

<マニフェスト>
⇒自民党と民主党のマニフェスト比較表はこちら
<今回の選挙で問われる論点とは>

増田寛也
(株式会社野村総合研究所顧問 元総務大臣)

   分権に関して今行われている議論を見ると、どれも行政権の中だけの話になっているような気がします。確かに、基礎自治体の姿をどう描くか、地方財政をどう考えていくかということは重要なポイントになるでしょうが、私は少し違う視点を提起したいと思います。
⇒全文を読む

<政策にかかる現状と課題>
   地方分権の分野に問われている課題は、制度設計と担い手という二点である。
   すでに数十年に渡って続いている地方分権改革は、行財政だけを対象とした改革に陥っており、それが改革の進まない理由となっている。これからの地方分権改 革の進め方について、行財政の改革だけではなく、立法権の委譲、府県制や道州制のあり方といったところまで具体的な制度設計と進め方を考え、国民に提示す ることが必要である。

⇒全文を読む

 

<評価結果>
自民党マニフェスト評価 民主党マニフェスト評価
【形式要件についての評価】 18点/40点 【形式要件についての評価】 8点/40点
   国と地方の役割分担を明確化し、住民に身近な行政は地方に委ねる方向性は明示されているが、「国家像」としての明確な理念が打ち出されているとはいえない。また、新分権一括法の早期成立が掲げられている点は評価できるが、その後の分権改革に向けての展望が描かれていない。(4点/10点)
   目標設定については、新分権一括法の成立(2009年度)、直轄事業維持負担金の廃止(2012年度)、道州制の導入(2017年度)などは期限とともに明確に設定されている。特に、義務付けの見直しについて、分権委1次勧告の4,076条項を対象として例示している点は評価できる。ただし、国と地方の税源配分比率、国庫補助負担金の削減額・件数、国の出先機関の廃止目標などの目標値は設定されていない。また、道州制については、導入期限を設定したが、具体化の手順は明示されていない。(6点/10点)
   達成時期については、新分権一括法の成立(2009年度)、直轄事業維持負担金の廃止(2012年度)、道州制の導入(2017年度)の期限を明記した。一方、協議機関の法制化、地方税財政制度の改革等については期限が明示されていない。(6点/8点)
   財源について、地方税財政については、地方財源の充実を述べているが、その具体的な財源について明確な記載はない。地方消費税についても、「充実」という記載だけでは十分に説明しているとはいえない。(2点/7点)
   工程や具体的な手段については、道州制導入の期限を設定したものの、具体化の手順が明示されていない。地方財政の抜本的な建て直しについても、工程・内容が明確に説明されていない。(0点/5点)
   理念として「地域主権国家」というキーワードが掲げてられている。ただし、その内容として書かれているのは、国と地方の役割分担、対等・協力の関係への転換、地域の実情にあったサービスの提供など、従来の「地方分権」の内容であり、言葉だけが上滑りしている印象がある。(3点/10点)
   目標設定については、「行政刷新会議(仮想)」の設置、ひもつき補助金の一括交付金化、国の出先機関の原則廃止、国直轄事業における負担金制度の廃止など、取り組みとしての目標がいくつか設定されている。ただし、数値目標が設定されているものはほとんどない。(5点/10点)
   また、達成時期が明記されているものはほとんどない。(0点/8点)
   財源について、一括交付金化による地方の自由度の拡大という側面はあるが、地方税財源の拡充の方向性は示されていない。国と地方の税源配分や地方消費税についての記述もない。(0点/7点)
   工程・手段については、「行政刷新会議(仮称)」による基礎的自治体への権限・財源の移譲についての具体的な手順が書かれていない。地方税財政制度改革の工程・内容も明確でない。(0点/5点)
   
【実質要件についての評価】 30点/60点 【実質要件についての評価】 24点/60点
「課題抽出の妥当性 10点/20点」
   新分権一括法の年度内成立が危ぶまれていたところであり、改めて2009年度中の成立を目標として掲げた点は評価できる。また、内容についても、基本的に分権委の勧告を踏まえる方向性が掲げられている。ただし、全国知事会等地方側からの個別の要望項目の羅列になっている印象があり、明確な地方分権の理念に基づく政策体系とはなっていない。
   また、これまでの地方分権の取り組みとの連続性を踏まえる必要があるが、それらの総括がない。特に、市町村合併をどのように総括し、今後に位置づけていくのか、についての方向性は示す必要がある。なお、今後の分権改革の主要課題となるであろう自治立法権及び住民自治については、明確な位置づけがない。後者について、「コミュニティ活動基本法」についての記述が入っている点は評価できるが、具体的な内容・期限が明確でない。全体として、今後の制度設計と担い手に関する記述が乏しい。
「課題解決の妥当性 12点/20点」
   国の出先機関の廃止・縮小について、実効性を担保するには、明確な目標設定が必要である。地方税財源の充実確保のための制度改革は、具体像の検討が遅れており、新一括法に十分に反映されない可能性が高い。財政調整制度をどのように考えるのか、など、明確な方向性の提示が必要である。国と地方の協議の場の法制化については、そこにどのような権限を付与するのか、の規定が必要である。ただし、道州制の導入を明言したことは高く評価できる。
「指導性と責任 8点/20点」
   マニフェストの2つの柱の1つ「マイナスをプラスへ」の10大項目の第一に地方分権を掲げている点は評価できる。また、新分権一括法の成立や道州制の導入について、明確な期限を設定した点も、指導性という観点で評価できる。ただし、個々の政策項目は、全国知事会などの要望を強く意識したものとなっている。地方側の意向は重要であるが、要求・要望が先にたっているものもあり、地方側の覚悟・意識を高めるためのリーダーシップの発揮も求められる。道州制については、導入を明言したものの、基本法の制定や制度の導入時期は先送りになっている。

「課題抽出の妥当性 9点/20点」
   「国と地方のかたち」をいかに描くのか、が問われる。「300自治体構想」は取り下げられたようであるが、基礎的自治体を重視する際、その再編についてどのように考えるのかまた、道州制に対するスタンスもあいまいであるが、都道府県制度をどう展望するのか。また、これまでの分権改革の取り組みをどのように総括し、今後にどう生かしていくのか。とりわけ、新分権一括法はどうするのか、地方分権改革推進会議の勧告の扱いはどうするのか、道州制基本法はどうするのか、についての方針の明示が必要である。民主党としても、「民主党政策集 INDEX2009」ではある程度体系的な整理がなされているが、マニフェストではその一部の抜粋・羅列になっている印象がある。重点化は必要であるものの、体系性・理念との一貫性が損なわれると、政策の妥当性が判断できない。政策集は、住民自治や自治立法権に関する政策も含まれているが、それがマニフェストには取り上げられていない。
「課題解決の妥当性 8点/20点」
   地方分権改革推進会議で精力的に取り組まれてきている検討内容・勧告内容が、必ずしもマニフェストに取り上げられておらず、新分権一括法の取扱いについても明示されていない。基礎自治体重視の方向性を明示している点は評価できるが、基礎自治体の行政体制・マネジメント体制・ガバナンスを強化する政策になっているか、疑問が残る。地方税財政制度改革については、全体像も改革の手順も明示されていない。特に財政調整制度のあり方、一括交付金の配分方法等の具体化が課題といえる。
「指導性と責任 7点/20点」
   期限・目標値の設定があまりみられないことが、決意の弱さにも映る。全国知事会からの強い要請を受けて、後から国と地方の協議の場の法制化をマニフェストに追加することとしたことは、指導性を疑わせる印象を与えた。

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