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2009年衆議院議員選挙 マニフェスト評価(規制改革) 印刷 Eメール

 

argaiv1130

  項目 自民党 民主党
形式要件
(40点)
理念(10点)  7 7
目標設定(10点)  0
達成時期(8点)  0
財源(7点)  0
工程・政策手段(5点)  3
合計(40点)  10  7
実質要件
(60点)
課題抽出の妥当性(20点)  10  0
課題解決の妥当性(20点)  7  0
指導性と責任(20点)  10  0
合計(60点)  27  7
合計(100点)   37点  7

 

<評価の視点>
次期選挙のマニフェストで問われる課題
①規制改革制度にかかる複数の目的を理解しているか
②規制改革制度による正負の影響を踏まえ、バランスのとれた政策を打ち出そうとしているか
③規制改革制度をPDCAサイクルに乗せて運営しようとしているか
 
<マニフェスト>
⇒自民党と民主党のマニフェスト比較表はこちら
<政策にかかる現状と課題>
   わが国の規制改革の導入は1980年代まで遡る。臨時行政調査会(土光臨調)のもとで実施された日本電信電話公社が民営化はその最たる例である。その後、 規制改革政策は歴代内閣の主たる課題のひとつでもあり、首相のリーダーシップのもとで進められてきた。1995年以来、2009年までに、3ヵ年計画で提 案された規制改革案件数は総計7,682件、対象分野は、エネルギー、電気、電信電話、金融、小売、流通、医療、介護、保育、農林水産、住宅・土地、航 空・空港、雇用・労働、教育などで幅広い。

⇒全文を読む

 

<評価結果>
自民党マニフェスト評価 民主党マニフェスト評価
【形式要件についての評価】 10点/40点 【形式要件についての評価】 7点/40点
   マニフェストには、経済成長政策の項目で、消費者行政とのバランスをとりながら、規制を見直し、発展的経済活動を側面支援する。そのために引き続き事前審査を行う、と記されている。
経済成長目的の手段として規制改革を活用することが記されている。福田内閣以降、強調されてきた消費者保護は規制強化の要素を含むことから、両者のバランスへの配慮が必要になっていることは記されている。そのためか従来に比較しトーンダウンしている。(7点/10点)
具体的な目標設定には至っていない。重点分野や対象者、あるいは規制見直しによってどのような経済効果を創出したいのかは不明。(0点/10点)
   達成時期、財源の裏づけは記されていない。(0点/8点、0点/7点)
   事前審査、すなわち現行制度である規制影響分析を活用することによって規制を抑制する意向が示されているが、これまでの制度運営から得られた教訓や改善にかかる予定は示されていない。(3点/5点)
   民主党は規制改革について独立した項目を立てていない。しかし、「雇用にかかる行過ぎた規制緩和を適正化し、労働者の生活の安定を図る」と記している。また、政策インデックスではタクシーなどについても緩和策の適正化を説明している。
   マニフェストとして独立した項目を立てていないために、規制改革にかかる形式要件にかかる評価を行うことは困難である。しかし、雇用や運輸時事業にかかる説明から、その基本的なスタンスは、従前の状態から規制を強化することをもって適正化をはかることにあると思われる。ただし、適正化とは何を意味するのか不明である。
   
【実質要件についての評価】 27点/60点 【実質要件についての評価】 0点/60点
「課題抽出の妥当性 10点/20点」
   消費者保護と経済成長支援という、いわば規制強化と緩和という2つのベクトルを調和させなければならないという課題認識はなされている。しかし、これまで実施してきた規制改革各種制度の課題、特に事前評価制度などの仕組みがうまく機能していないことについての認識は不十分である。
「課題解決の妥当性 7点/20点」
   消費者保護と経済成長支援という2つの視点から捉えると事前評価制度という手段だけでは不十分にみえる。事前評価制度、すなわち規制影響分析とは規制を抑制することを基本的なスタンスとしており、規制を導入する事前の段階で規制にかかる費用と規制による便益を比較し、規制にかかる費用のほうが大きければ規制導入を再検討するという評価制度である。しかし、消費者保護の場合には規制導入を奨励することになるから、事前に加え事後の評価によっていかに消費者が保護を受け、便益を受けたのかを説明することが必要になる。したがって、規制の事前評価だけでなく、事後評価を導入しなければ、消費者保護と経済成長の2つのバランスをとることは困難である。
「指導性と責任 10点/20点」
   自民党は80年代より規制改革制度を進めてきた実績はある。しかし、小泉構造改革路線による歪みの反省と反動から、消費者保護政策、規制強化へと党内議論も極端に移っている。このような状況下で、指導力を発揮し、消費者保護と規制改革を調和させることができるかは疑問である。

「課題抽出の妥当性」
   民主党は規制改革にかかる政策をマニフェストにおいて打ち出していない。しかし、規制改革の視点から一連の政策を捉えると、ある矛盾がみえてくる。
   構造改革の背景には、財政破綻問題を抱えながら、高齢化に伴う公共サービスへのニーズの急増にどう対応するかという問題意識があった。すなわち、一方で生産性を向上させることによって経済成長を実現し、他方で急増する公共サービスを抑制しながら、民間解放というかたちで民間の担い手を醸成しながら、この問題に対応しようとしてきた。
   しかし、民主党は雇用などの規制強化を言及するのみである。育児、介護などのニーズ対応については、民間にも担わせるというよりも基本的に政府が担うことが示されている。しかし、公務員定数削減、人件費削減で打ち出しているので政府機能を大幅に拡充する見通しがみえない。他方で規制強化策しか打ち出していないので、公共サービスの担い手を民間に拓いてゆく道筋がみえない。これでは急増する公共サービスニーズに対応する担い手の姿が見えず、先行きがみえない。
   また経済政策において規制強化の側面ばかりを強調すれば、国際経済活動から取り残される可能性がある。
   規制改革はその運営の仕方を誤ると負の影響をもたらすことは確かだが、規制改革そのものを否定しまうことで問題解決のスペースを狭くしてしまい、将来ビジョンを描きにくくしている。

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