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2009年衆議院議員選挙 マニフェスト評価(市民社会) 印刷 Eメール

 

argaiv1545

  項目 自民党 民主党
形式要件
(40点)
理念(10点)  5 5
目標設定(10点)  2 5
達成時期(8点)  0
財源(7点)  0 2
工程・政策手段(5点)  1 0
合計(40点)  8  12
実質要件
(60点)
課題抽出の妥当性(20点)  7  4
課題解決の妥当性(20点)  3  5
指導性と責任(20点)  3  3
合計(60点)  13  12
合計(100点)   21点  24

 

<評価の視点>
次期選挙のマニフェストで問われる課題
①人々の公共心や相互扶助を育むべく、市民の社会活動への参加を促す政策になっているか
②民間非営利活動が有する多種・多様な機能や役割を認識し、それを十分に活用する政策になっているか
③NPO、NGOなど民間非営利組織の課題を財政基盤、自立的な運営、社会的信用力の向上など複合的に捉え、このセクターの質的な向上をもたらす政策になっているか
 
<マニフェスト>
⇒自民党と民主党のマニフェスト比較表はこちら
<政策にかかる現状と課題>
   人々の絆や助け合いなどの公共心や相互扶助の精神の重要性を謳われて久しいが、それは国づくりの根幹をなすことだからである。しかし、わが国の現状を鑑み ると、これとは逆行するような状況が散見される。モンスター患者、モンスター・ペアレンツなど自らの要求を一方的に主張する人々の行動が指摘されるところ だが、医療や教育などの公共サービスは自らが受益すると同時に支え手になるものであることを忘れた行為である。この種の問題は、日常生活の行動から、年金 未加入の問題まで広範囲に生じている。公共心や共助の精神を醸成するためには、家庭教育、学校教育の充実のほか、社会貢献活動に実際に参加し体験する機会 が豊富に存在していることが重要である。しかし、市民の社会参加の指標である、ボランティア行動率、寄付率(寄付のGDP比)をみるとこの10年低迷・下 降傾向を示し、先進諸国の中でも寄付率は低い。

⇒全文を読む

 

<評価結果>
自民党マニフェスト評価 民主党マニフェスト評価
【形式要件についての評価】 8点/40点 【形式要件についての評価】 12点/40点
   市民社会にかかるマニフェストは「地域で活動する団体やNPO法人の育成・支援」という項目の元、地域の絆を再生するためにコミュニティ活動基本法を制定すると記されている。
   その目的は、弱体化した地域の絆の再生とあるが、どのような地域を対象としているのか不明瞭である。例えば、都市部など流動性の大きな地域をどう捉えるのか説明がない(5点/10点)。
   コミュニティ活動基本法の制定を掲げているが、その目的と具体的な内容が記されておらず目標設定としては不十分である(2点/10点)。
実現時期については「速やかに制定」とあるが、具体的な時期は工程表にも記されていない(1点/5点)。
   財源の裏づけは記されていない。コミュニティ基本法のようなものは、そもそも予算措置を伴わない制度の可能性もあるが、この点は明記すべきである(0点/7点)。
   「市民が公共を担う社会の実現」、NPO、NGOなどの民間非営利の活動支援を目的として、認定NPO法人の拡充、NGOとの連携強化をマニフェストとして謳っている。
   市民が公共を担う社会は目的というよりも理念あるいはビジョンに近いものであると思われるが、それを達成する重要目的として民間非営利活動の活性化を挙げていると思われる(5点/10点)。目的達成の手段として認定NPO法人制度の拡充と手続きの簡素化が説明されているが、いつまでに、何件を対象に、それを実現するのか具体目標と達成時期が不明確である。また、民間が自発的に公を担うことを目的に制定された公益法人、他の公益に参加している非営利法人についてはスコープに入っていない。上記目的を達成するためにはNPO以外のアクターについても言及する必要があるだろう(5点)。財源については100億円と記されているがその積算根拠が不明(2点/7点)。認定NPO法人数の増加を目的としていると思われるが、その社会的信用力などを損なわず、数を増やすための方法などが示されていない(0点/5点)。
   
【実質要件についての評価】 13点/60点 【実質要件についての評価】 0点/60点
「課題抽出の妥当性 7点/20点」
   自民党の麻生内閣は2009年4月「安心社会実現会議」を設置し、国民の自発的で責任ある参加、自助、共助、公助から成り立つ社会を基盤に、社会保障、教育、雇用分野での改革を謳ったが、日本社会のあるべき姿を示した将来ビジョンに匹敵するものであったと思われる。このような社会を支える基盤が強く健全な市民社会であった。自民党マニフェストはこの考え方を引き継ぐものと思われたが、実際のマニフェストとは、この点について今ひとつはっきりしない。
   「誰もが参加しやすい社会活動」と参加意識を醸成することに視点を置いたことは日本の市民社会の現状を鑑みれば妥当である。しかし、対象を基礎自治体など狭い地域に限定している点が気になる。民間非営利活動は、日本全体の課題、国境を超えた課題にも柔軟に挑戦する存在であるだけに、その潜在力の半分しか認識されていない。また、NPOについて言及されているが、ボランティアや寄付などの市民参加提供機能が低下している点について認識がない。もし市民参加を重要視するならば、NPO支援策や行政の関与方法にかかる見直しが必要である。
「課題解決の妥当性 3点/20点」
   市民の参加による絆の再生の必要性は日本社会全体の課題である。行政区のような地域に限られたものではなく、都市における流動性の高い地域においてもなおさら重要である。コミュニティ活動基本法を提案したことで、問題解決領域を自ら狭めてしまっている。また、この法案が具体的にどのようなものなのか不明確である。また、自治体ではこれまで市民参加促進を目的とした条例や指針を数多く打ち出してきている。これらとコミュニティ基本法は何が違うのかよくわからない。
「指導性と責任 3点/20点」
   コミュニティ基本法を制定するということは、その実際の担い手は自治体になる。市民協働指針の運営状況や実績を鑑みると、自治体がコミュニティ基本法の目的と精神をよく理解し、適切に運営するよう、政府として指導できるのか疑問が残る。

「課題抽出の妥当性 4点/20点」
   市民が公の担う社会を実現することを目的に掲げ、認定NPO法人制度の拡充を掲げている。しかし、認定NPO法人制度は2001年以降6回の要件緩和が行われているにもかかわらず、認定率が伸びず、寄付も伸びていないと。自民党がこれまで繰り返してきた方法をなぞり書きしても効果は薄く、従来の方法から問題を抽出する必要があるがこの点が行われていない。また、NPOセクターの問題は税制だけでなく、市民参加機能や社会的信用力の低下など複合的に捉えないと解決しないが、その視点が欠けている。
「課題解決の妥当性 5点/20点」
   市民が公共を担う社会の実現という目的を達成したいのであれば、NPOセクターで劣化傾向にある市民参加機能の回復と強化策や量とともに質の成長を共存させるための施策を打ち出してゆく必要があるが、この点については何ら言及されていない。
   認定NPO法人の要件を緩和するだけでは、この目的を達成することはできない。また、従来と同じように認定要件を緩和しても認定率が上がらないことは過去の経験が者がっているが、この点を踏まえた策を打ち出していない。ただし、NGOとの連携などが記されており、自民党に比較すると、民主党は民間非営利が有する機能をより多角的に活用しようとする意図がうかがえる。
「指導性と責任 3点/20点」
   認定NPO法人制度の要件緩和をすることは民主党政権でも可能であると思われる。しかし、認定NPO法人の要件緩和方法だけでは対象団体の裾野は広がらないことは過去の実績が示している。また、頻繁に要件緩和を繰り返すことで、結果的に社会的信用力が薄くなるが、それが資金調達力向上に寄与するとは思えない。

 ⇒「市民社会(NPO)」分野の実績評価基準を見る

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