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政策にかかる現状と課題(外交・安保) 印刷 Eメール

   今日の日本の外交分野における最大の課題は、少子高齢化によって経済規模が今後縮小していくことである。ハードパワーを持たない日本にとって、世界第二の経済大国ということは、国際的な影響力を支える唯一の基盤だったが、それが段々小さくなっていくときに、それを相殺して日本の国際的な影響力を維持し、その中で日本の平和や繁栄を守らなければならない。
   こうした課題に際し、日本の政治はまず、日本外交の基軸である日米同盟を利用しながら、国際社会の中で日本は何をするのか、という外交の目的を説明する必要がある。そこから、その目的を実現するための手段が導き出される。日米同盟も国連もその目的を実現するための手段であり、それらを利用して日本の国益を実現することが外交である。
   日本の経済力の縮小を相殺して国際的な影響力を維持しようとするならば、日本は長所である技術力などを生かして気候変動や貧困問題といった地球規模の課題の解決に取り組むとともに、課題解決に向けた多国間の枠組みを設定して他国の協力を呼び込むという「グローバルアジェンダセッター」として、国際社会の中でリーダーシップを発揮することが望ましい。そのためには、まず国内の執行体制の整備が必要となる。地球規模の課題は、気候変動、貧困、感染症、人権問題など様々であるが、いずれも多くの省庁の所管範囲にまたがっている。しかし、外務省にはこういった問題に関する専門家がほとんどおらず、専門家を有する他省庁は外交にさほど関心がないなど、各省庁間の連携が縦割りの弊害に阻まれてうまく取れていない。このために、国際会議などの場でも日本がリーダーシップを発揮できない状況が続いている。まず、日本国内の各省庁、あるいは官と民間企業の縦割りを横串に貫いて地球規模課題に一体となって取組む体制を作る必要がある。
    次に、自衛隊の問題がある。自衛隊は本土防衛のほかに、国際平和協力活動、災害派遣、さらにはミサイル防衛も充実させ、北朝鮮や中国といった潜在的な脅威の高まりにも備えなければならないなど、多くの任務を抱えている。しかも防衛予算には20年以上にわたって対GDP比1%以内という制限がかかっている。すでにオーバーストレッチ状態にある自衛隊が今後も有効な防衛力であり続け、かつ外交のツールとして機能するためには、自衛隊にどのような資源配分をして、どう再編するのかという問題を考えなくてはならない。
   さらに、第二の課題として、日米同盟の問題がある。戦後、日米同盟は日本外交の機軸であったが、本土防衛や周辺事態に関する議論に終始していた。しかし、地球規模の課題に取り組む際には日米同盟をグローバルパートナーシップにまで広げ、その枠の中で米国と協力することが必要であり、米国もそれを望んでいる。また、北朝鮮や中国の潜在的な脅威に対しては、米国の「核の傘」だけではなく、通常兵器や有事の際の日米協働のあり方なども含めて日米同盟全体を強化することによる「拡大抑止」によって対抗することが有効である。そのためには日米同盟の強化・発展が必要であるが、そこには基地問題、集団的自衛権と憲法9条など、未だに解決できていない長年の懸案がある。これらの問題の解決がなぜ進まないのかというレビューを行い、どのようにすれば解決できるのかという手段を示す必要がある。
   第三に、中国の台頭にどのように対応するのかという課題がある。中国は軍事力の近代化を進めており、軍事予算もこの数年で大きく伸びている。安保理常任理事国の中で唯一、核戦力を強化している国でもあり、軍事的な脅威になり得る可能性がある。また、外交の面でもあらゆる場面で日本を封じ込める動きをとり、途上国支援などを通じて自国のスタンダードをグローバルスタンダードにしようとしている。このような中国の動きに、外交・安全保障の両面でどのように対応するのかが課題である。

   以上から、今回の総選挙での自民党と民主党のマニフェスト評価にあたっては、国際社会において日本が果たすべき役割という外交の目的と、それを実現するための手段を具体的に描いているのか、また日米同盟の強化や中国の台頭という課題をどう認識し、どのような対応策を描いているのかが、評価の際のポイントとなる。

argaiv1710

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