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政策にかかる現状と課題(政治とカネ) 印刷 Eメール

   現在問題となっている「政治とカネ」と「世襲」はともに、政党の組織構造が脆弱で、政治家が個人後援会をベースにその活動を行っているということにその構造的な原因がある。中選挙区制のもとでは、政党ではなく個人後援会をベースにした政治活動・選挙活動が行われており、政治家は個人・派閥単位で活動資金を集める必要があった。そして、このような政党の組織構造は小選挙区制の導入を含む、90年代の一連の政治改革を経た現在でも変わっていない。確かに94年の政治改革関連法案の成立によって、「政党本位」の政治を目指す改革が行われた結果、現在までに政党における派閥の重要性は低下してきたと言える。しかしながら、選挙区レベルに目を向けると、政治家はいまだに中選挙区制のもとでと同様に個人後援会をベースにした選挙活動を展開している。加えて政党の財務基盤が脆弱であるために、政治家は依然として政治活動資金を自前でまかなう必要がある。その結果として、不明瞭な政治資金の問題は現在も後を絶っていない。
   政治資金の透明性に関する問題はまず、政治家が「資金管理団体・政党支部・その他政治団体」の3種類のサイフを巧みに使い分けており、資金の流れが非常に見えにくくなっていることにある。政治家個人への企業・団体献金は99年の政治資金規正法改正により禁止されているが、政党支部には献金が可能であるため、政治家が代表を務める政党支部が企業・団体献金の「抜け道」の役割を果たしている。また、収支報告書の提出先も総務省と各都道府県選管とに分かれているため、政治家の政治資金収支の全貌が一目ではわかりにくくなっている。
   2007年12月の政治資金規正法改正により、政治資金の支出面については「人件費を除く経常経費について1円以上の支出に対して領収書を徴収」することが義務付けられた。同時に登録政治資金監査人が創設され、政治資金の支出面における透明性は一定程度確保されるようになったと言える。しかしながら、1円以上の収支報告公開や監査の対象となるのは政治家の指定する「国会議員関係団体」のみとなっている。このため、政治家が煩雑な事務作業と政治資金収支の公開を嫌って「国会議員関係団体」の登録をしなければ、政治資金の収支を捕捉することはできない。そして実際、全国に7万ほどあるとされている政治団体のうち「国会議員関係団体」として登録されていない団体が数多く存在しており、その実態は掴めていない。
   2009年3月、小沢民主党代表(当時)の公設第1秘書が政治資金規正法上の虚偽記載の罪で逮捕された。この事件では西松建設がダミーの政治団体を介在させて小沢氏の資金管理団体「陸山会」へ企業献金を行っていたとされている。この事件を受けて民主党は6月「企業・団体献金の全面的廃止」と「個人献金の普及促進」を含む政治資金規正法改正案を衆議院に提出した。しかし3月の小沢氏の事件では、個人が政治団体に対して献金したかのように装って実際は企業がその資金を補填していたことが問題となっていたのであり、さらに同年6月に起きた鳩山氏の「故人献金」問題では、故人の名義を利用した個人献金の偽装が問題となった。これらの事件は、単に企業・団体献金を廃止して個人献金を促進することだけでは政治資金問題の根本的解決につながらないということを示唆している。
   このように、これまでの応急処置的な政治資金規正法の改正は、政治資金問題の本質的解決にはつながってこなかった。したがって現在、問題解決のためには政党構造の改革が必要であるとの認識をすべき時期にきている。
   政治資金の問題を解決するためには、まず収支の透明性を向上させることが必要である。そのためには党が責任を持って政治家の活動資金について管理し、さらに一般の人たちにもわかるようなかたちで情報公開を進めなくてはならない。また、ひとりの政治家が持っている全ての国会議員関係団体について連結決算を義務付けることも考えられる。場合によっては、政治家の活動資金に上限を設定することも考えられよう。
さらに、献金を受け取ることのできる政党支部の数を制限することなどよって「政党本位」の党改革を完遂することが政治資金問題の根本的解決にとってきわめて重要である。
   世襲の問題も政治資金の問題と根は同じである。政治家は個人後援会をベースにした選挙を基本としているために、一旦作り上げた後援会組織を世襲させることが政治家・後援会それぞれにとって合理的な選択となっている。
   世襲についても単なる制限のみならず、政治家の活動や候補者のリクルートメントに対して、党がより積極的に関わる仕組みを構築することが必要である。そのためにも各政党は政党の将来像を示す必要がある。

   次期選挙で問われるのは、政治資金・世襲問題を抜本的に解決するための「党の構造改革」と「政治資金収支の透明性向上」の2つを各政党が実行しようとしているかということである。

argaiv1782

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