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2010年参議院議員選挙 マニフェスト評価(地域主権/地方分権) 印刷 Eメール

argaiv1131

 

 

項目 民主党 自民党
形式要件
(40点)
理念(10点)  2  5
目標設定(10点)  0  0
達成時期(8点)  2  0
財源(7点)  0  3
工程・政策手段(5点)  0  0
合計(40点)  4  8
実質要件
(60点)
体系性・課題抽出の妥当性(20点)  3 7
課題解決の妥当性(20点)  3 8
指導性と責任(20点)  0 0
合計(60点)  6 15
合計(100点)   10点  23点

 

<評価の視点>

 地方分権は、地域の自己決定権を中央政府から身近な自治体に移すことであり、その手段の一つとして権限や財源の移譲を行うことである。霞ヶ関に一極集中してきた権限や財源を地方自治体へ移し、地方自治の充実を図るものである。しかし、それが単なる団体自治の強化であっては意味はない。国の持っている権限や財源の移譲による地方自治体の強化に留まらず、最終的には主役である住民がそれぞれの地域の将来に責任を持ち、その経営に自主的かつ積極的に参画することによって、地域の創意が発現できる自己決定、自己責任型の社会形成が行われるものでなくてはならない。
政権交代を果たした民主党は、「地域主権」を「改革の一丁目一番地」と唱え、地域主権戦略会議の法制化、「国と地方の協議の場を設置するための法律案」地方議会の議員定数の上限撤廃を持ち込んだ「地方自治法の一部を改正する法律案」を国会に提出したが、いずれも成立させることなく継続審議となった。従って、鳩山前首相から菅首相に続く民主党政権としては、こうした「地域主権改革」へ向けての具体的な取組みについて、着手した施策をどう進めるのか、また未着手の施策をどうするのか、国民に示す必要がある。
一方、自民党としては、民主党が示す「地域主権改革」と、どこが違い、どこが同じなのか、明確に説明し、自民党が考える「地方分権改革」の先にある社会のあり方を示して、国民に信を問う必要がある。
以上のことから、権限や税源の移譲による中央集権体制の変革に加え、議会と首長と住民の関係などを住民目線から見直し、新たな地方自治制度の設計に繋がるような「地域主権」、あるいは「地方分権」について、どう答えを導き出そうとしているのかを中心に評価を行うこととする。

<評価委員の解説>

 

<評価結果>
民主党マニフェスト評価
合計 0点 (形式要件0点、実質要件0点)
自民党マニフェスト評価
合計 23点 (形式要件8点、実質要件15点)
【形式要件についての評価】 0点/40点 【形式要件についての評価】 8点/40点

 冒頭で「『国のかたち』を変える~地域主権改革は地域の自立を促す改革であり、そのために権限や財源の移譲に取り組む。地域のことは地域で決められる仕組みをつくることで、中央集権体制を改める」とあるが、国のかたちをどう変えるのかについては言及されていない。また、各論では「地域の権限や財源を大幅に増やし、地域のことは地域で決められるようにします」と掲げられているが、全てが「地域」という抽象的なワードで括られており、どの程度の範囲の地域なのか、地域の誰が決めるのかが全く示されていないため、理念や目的を明確に表しているとは言い難い。(2点/10点)
個別の政策についての明確な目標は、設定されていない。(0点/10点)さらには国会で継続審議となっている施策について全く触れられておらず、これらの施策を今後どうするのか不明である。達成時期については、一括交付金の一部にだけ2011年度に実施との記述があるが、単純に翌年度の予算編成をにらんだものに過ぎず、明確な達成時期の設定とは言い難い。(2点/8点)財源、工程・政策手段についてもこれと言った記述はされてない。(0点/0点)(0点/0点)

 「地方分権型国家として、市町村優先の原則、補完性の原則に基づく道州制の導入が提言されている。道州制の導入による地方分権型国家とのビジョンを描いている点は、民主党マニフェストより一歩踏み込んでいるが、それが住民の生活をどう変えるのか、何のための道州制なのかの説明がない。目次における内容説明で「権限移譲と財源の充実で特色ある地域政策を実現、道州制を導入」としているが、地域の雇用創出、安全安心な地域社会づくりに繋げているが、論理が飛躍気味であり、もう少し丁寧な説明が求められる。(5点/10点)
個別の政策について明確な目標は設定されていない。(0点/10点)また、達成時期についても、記述されていない。(0点/8点)
地方税財政の充実として、地方一般財源の充実・強化を図るために、税制の抜本的改革において、地方消費税の充実、地方交付税の法定税率の見直し、地方法人課税のあり方の見直しによる地域間税源の偏在制の解消などに触れており、財源からは一応の評価ができる。(3点/7点)工程、政策手段は記載されていない。(0点/5点)


 
   
【実質要件についての評価】 0点/60点 【実質要件についての評価】 15点/60点

 施策の体系については、財源の移譲という観点から「一括交付金化と負担金廃止」、権限の移譲という観点から「義務づけ枠付けの廃止」との位置づけをしていると考えられるが、これを体系というにはあまりにもお粗末と思われる。課題抽出の妥当性については、なぜこの項目を選択したかの記述も無いため、これによって何がどの程度変わるのかはっきりしない。また、将来への展開という面からも何の記述もないため、この政策が今後どのように国民の生活に影響を与えるのか全く分からない。(3点/20点)
課題解決の妥当性について、地域の自立を促すための権限と財源の移譲の解決策として「一括交付金化と負担金廃止」、権限の移譲という観点から「義務づけ枠付けの廃止」を選択しているが、内容が薄く、これだけではとうてい課題を解決できるとは思えない。
また、この3つの政策だけで地域の自立が促されるとは到底思えない。このため、当然、現在継続審議となっている「地域主権戦略会議の法制化」、「国と地方の協議の場を設置するための法律案」地方議会の議員定数の上限撤廃を持ち込んだ「地方自治法の一部を改正する法律案」の成立も含んで考えているとすべきであろうが、そもそも、目的の項目で記述したように「地域」という言葉の範囲が曖昧で、基礎的地方自治体なのか広域自治体なのか、それともコミュニティレベルの団体を指すのか明確でないため、目標の主体が定かでなく、評価不能である。もっときめ細やかで具体的な政策を提示すべきと考える。(3点/20点)(0点/20点)

 体系性、課題抽出の妥当性としては、地方分権の推進策として、「義務づけ枠付けの見直し」「地方交付税等の一般財源を確保」「直轄事業負担金制度の抜本的な見直し」「国の出先機関の廃止縮小、道州制の導入に合わせた一元化」を掲げている。併せて、地方の機能強化との位置づけで、地方6団体の法的位置づけの明確化、地方議会の諸機能の強化、住民意思の把握などについての職責・職務の範囲の法制化・明確化、さらには広域自治体と指定都市のあり方検討にもふれており、一応、現在課題とされているものについて抽出されている。
ただし、地方分権改革の道筋となる論理展開が明示されていないため施策のばらまき感がある。(7点/20点)
また、課題解決の妥当性について、権限移譲と財源の充実で特色ある地域政策実現とあるが、確かに記述されている政策がすべて実行されれば、地域の政策決定権は強化されるであろう。ただし、住民の地方自治への参画という観点からは、地方議会の職責・職務の範囲としての住民意思の把握のみであり、この部分に付いての施策は非常に薄い。従って、自民党の言う「地方分権改革」は誰のための分権かという点について、検討不足の感は否めない。(8点/20点)
また民主党マニフェストと同じく、将来展開を含む工程表については全く示されていない。(0点/20点)

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