Payday Loans
   
「未来選択」は言論NPOが運営するマニフェスト評価専門サイトです。
【メイトになると最新情報】がメールで届きます。
言論NPO

 

2012年衆院選対応「未来選択」新サイトオープン

 2012年衆院選対応の「未来選択」はこちらに移動しました

言論NPOとは

日本のメディアや言論のあり方に疑問を感じた多くの有識者が、日本の主要課題に対して建設的な議論や対案を提案できる新しい非営利のメディア、言論の舞台をつくろうと活動を始めた認定NPO法人です。
⇒詳細はこちら

▼参加したい方はこちら


▼言論NPOのツイートはこちら

▼お問い合わせはこちら

9党政調会長にマニフェストを問う「結局、何を約束するのですか」【国民新党:森田高政務調査会長】 印刷 Eメール
動画でみる

 
工藤: 森田さんどうもこんにちは。参院選も中盤なんですが、国民新党がこのマニフェストで言いたいことをうかがおうと思って今日は来ました。その前にまず、国民新党は政権与党ですから、政治主導という点でみれば国民新党が結構やっているという面もあるんですが、しかし菅政権になって路線も変わってきていますし、今連立政権にいることの意味を説明していただけますか。

森田: まず去年の9月に鳩山政権が発足した段階から、いわゆる3党合意をやりまして、我が党も与党になったわけです。それ以前からも民主党さんに選挙協力をしたりしてずっとやっていましたので、当然の帰結だとは思うのですが、政治主導という点に関しては、昨年の臨時国会でも亀井静香が大臣として金融円滑化法案とかやっているところで、あのときはマスコミはかなり叩いてきたんですが、入れてみたら60万人くらい利用していますので、亀井の思いが法律になって、たくさんのユーザーに利用してもらっているということですから、中小企業であれ、住宅ローンであれ、かなり悪くない法律だったように思います。そういう延長線上に、働いてきた二次補正予算とか本予算でもかなり自分たちは言うべきことは言ってきたと思います。そういう意味で自分たちは政治主導的な役回りは一定程度できたとは思いますけど、とにかく通常国会終盤の政局がめちゃくちゃでしたので、鳩山政権からの9カ月に関しては総括もなにもできないですよね。重要法案がことごとく廃案になっていますから。郵政だけでなくて、労働者派遣法とか、障害者自立支援法とか、民主党政権が労働団体も含めて主張したことが全部法律がつぶれてしまった段階で選挙になってしまっていますから、非常に厳しい国会運営だったなと思っています。

工藤: なるほど。菅政権のマニフェストを見ると、強い財政というかたちになっています。この前の中期財政フレームもそうなんですが、つまり一般歳出を今後3年間伸ばさない、国債も伸ばさないというふうに、かなり切り詰めというかたちで動いています。これは国民新党が考えていることと全然違いますよね。これについてはどうですか。

森田: だからミクロ経済とマクロ経済の区別がついていない人が政権の中枢に多すぎるのですよ。日本は財政規律云々という以前に、デフレが15年続いていますから。要するに1991年と2009年で名目GDPが同じです。そういう異常な状態になっているということをちゃんと直視して、その中でGDPのパイを増やしながら、フローである税収を出していくということを考えないと、持続不可能なモデルになると思います。ですから財政タカ派のみなさんが増税しろと言ってくるけど、そこでデフレで増税すると、だいたい消費税1%あたり9兆円GDPは縮小しますから、5%上げると420兆円くらいまで下がります。そういう状況を是とするか否とするかと言ったら、是とするという国民はただの1人もいないと思います。そういう基本的なマクロ経済がわかっていない人が多すぎるなと自分たちは残念に思っていますけど、これは多数決じゃなくて道理の問題だから、自分たちがちゃんと申し上げて…

工藤: ただですね、民主党そのものがそういう風に動いているわけですから、そこと組んで連立政権に入っているという意味はどうなのですか。

森田: 我が党は2005年の郵政選挙のときにできた政党ですよね。あのときは小泉さんが構造改革を急進的に推し進めていって、郵政もやってきた、反対する人はみんな除名という風にやって、権力の暴走が際立った時期だったと思います。我が党は結党当時の綱領を見ても1つ目に「権力の暴走を許さず」ということが書いてあります。つまり相手が自民党であれ民主党であれ、相手が国益に反することをあまりにも急進的にやろうとした人たちがいるとすれば、与党であれ、野党であれ暴走を許さずという姿勢は貫いていきたいと思っています。

工藤: 有権者の立場からもう一つ聞かないといけないのは、権力の暴走を止めるということは国会のなかでもできますよね。連立政権を組むということは、国民に対する約束に共同して連帯責任を負うわけですよね。民主党は財政再建で、国民新党は財政の拡大、全然合わないところが一緒に組むということは、国民にとって政治がわかりにくくなってしまうということになりませんか。

森田: そうはいっても今の日本はもはやミステイクが許せる状況ではなくなっていると思います。つまり余裕があるなら、2、3年の時間的なロスは容認できる環境にあるかもしれないですが、日本は15年デフレの大不況の状況ですから、ここから先の一手一手を間違えてしまうと、日本全体が崩壊するという危険すらあるなかで、私たちが政権にいるからこそ、予算であれ、法律であれ閣議を通さないと一歩もまわりませんから、間違ったものは議論してしっかり慎重にしなくてはいけないということを国民新党が一定の役割を負って、国民に対する責任を自分たちは果たしていると… 

工藤: ということは、国民新党は閣議などの署名に関しては一歩も引かないということになるわけですよね。
 
森田: そうです。
 
工藤: その結果だめであれば、しょうがないと。
 

森田: その結果罷免されるのであればしょうがないと思いますが、自分たちの目の黒いうちは間違った政策は、財政であれ外国人参政権の問題であれ、違うと思うもの、国益に反するものに関しては、断固主張していく。

工藤: 国民新党は民主党が掲げている16.8兆円のばらまきには賛成しているんですか。

森田: 基本的に、これはマクロ経済の話になりますけど、フローからフローへの付け替えでは経済効果ゼロです。GDPのパイが小さくなっていることが問題だと自分たちは言っているので、それを大きくするためにはストックにあるものをフローに落としましょうと。それでしか国家経済成長しないという観点に立っていますから、無駄遣いを切り詰めてもっといいところに使おうということには反対はしませんが、本質ではないということを言っているわけです。本質は、1400兆円の国民金融資産とか、政府資産の560兆円をしっかりとフローベースに落とし込んでいって、国家経済のカネめぐりをよくしていこうということです。

 
工藤: つまりパイを増やさないといけないのに、そのなかで分配していてもしょうがないということですね。
 
森田: それだけでは永遠に経済成長しません。
 

工藤: 今の話は非常に同意するんですが、ただ民主党が言っているのはパイを増やすことよりも、分配をするために無駄を削減するということで、しかも無駄の削減にも失敗していましたよね。それに関して連立政権の一員としてよくないという認識はないのでしょうか。

 
森田: うちの亀井代表もそれだけでは国の経済は成長できないということを再三、鳩山さんに言っているし、本人も無利子非課税国債のことや、国家埋蔵金、特別会計ももっともっと解体していってストックを使っていかないと実利が増えていかないと、鳩山さんには再三言って、その理念たるものは鳩山さんも理解されていたように思いますけれど、実行に進む前にやめてしまった。今度は正反対の人が政権の中枢にいらっしゃったので、みんなで心配しているところではあります。
 
工藤: 今度は国民新党のマニフェストの一番のポイントである、3年で総額100兆円の経済対策によって5%の経済成長を達成する。これに関しては言っていることはある意味でわかるところがあるんです。ただ聞かざるをえないのが、今までの経済学や経済的な考え方は世界的には、確かに乗数効果をベースにして短期的には財政の拡大がある程度の景気浮揚効果がある、しかし中長期的には財政の赤字、国債の累増が積み重なることによって、将来の人々が不安になって、消費にまわらない。つまりリカードの言っている中立性がある意味で問われていて、最終的に危機的なところはそうなのですが、構造を変えたり将来的な安定の仕組みをつくるということになってはじめて、おっしゃるようなことは実現すると思うんです。
 
森田: おっしゃる通り。
 
工藤: ただ、このなかを見ると、最終的な制度設計の議論はあまりない。
 
森田: たぶん短期・中期・長期に分けて考える必要がたぶんあるんだろうと思います。91年からGDPが増えていないという状況であると申し上げましたけど、短期的には国内にあまりにも投資不足の状態が際立って、カネもヒトもモノもまわっていないという状況があって、その中で国家全体が退廃的な方向に向かっているように僕には思えてなりません。僕は医療人、勤務医でしたが、現場というのは非常に悲惨な状態で、医者がやめていっています。立ち去り型サボタージュという言葉も使われていますが、人も足りない中で、ばかばかしくてやっていられないと。そういう状況から脱却するためには、漢方薬だけでは無理だろうと。中長期には内需をしっかり掘り起こすという、菅さんのおっしゃるいわゆる「第3の道」も大変結構だと思います。需要をしっかり出すことによって雇用も生まれて、新たな需要も生まれてイノベーションも起こるという考え方は大賛成です。ただこのやり方ではエンジンに火がつくまでだいたい5年間くらいかかるだろうから、当面3年間の景気対策とデフレ脱出をしっかりやらないと、中長期の健全財政もありえない。つまり健全経済がないと健全財政は達成できないわけですよね。経済が健全であるためには、デフレからでないといけない。15年デフレですから3年くらいはかかるでしょうという風に見ております。だから3年はしっかりやろうよということです。 
 
工藤: ただこの、100兆円の投資というのは3年だから、1年で30兆円くらいですよね。この投資先という問題で、乗数効果は今おっしゃったように優先するのであれば、公共事業のほうが効果が大きいですよね。そこに向かうという話になりますか。
 
森田: ご存じのとおり日本の公共事業はこの10年で半減以下になり、地方ではまったくカネがまわっていないということなんですが、考えないといけないのは、例えば気象庁が東海地震の発生確率を86~7%と公表しています。要するに、2020年~2030年までに、87%東海地震がやってきますよということを言っている。つまり、日本の病院、学校、あるいは公共施設、橋梁の耐震化がどこまで進んでいるのかということを考えていくと、無駄な公共事業をなくせということについては、自分たちも大賛成で、やるべきでないと思っています。しかし、国民の生命・財産を守るためのインフラ整備については、需要の前倒しでいくらでもあるだろうと思っています。ですから、年間30兆円程度の需要をやることは、いくらでも可能だと思っています。
 
工藤: つまり、必要な公共事業があるということですね。
 
森田: 後は、国家競争力の強化につながるもの。つまり、ハブ空港とか中枢港湾。あるいは高速鉄道。中国は年間10.6兆円を高速鉄道に投資していますが、何の根拠もなく10兆円を使っているわけではないんですね。それだけあれば、中距離の移動が格段に早くなったところで、経済効果がでるということを認識しているから、投資をしています。日本の場合は、投資不足が際立っています。
 
工藤: であれば、今言っていることをもっと説得力を持たせて説明するためには、工程表をつくればいいんじゃないですか。これでは、有権者に対して説明不足になってしまいますよ。あくまで、この100兆円しかないんですから。
 
森田: なるほど。でも、細かいほうでは文章で書いているんですけれど。
 
工藤: それは読みました。でも、プライオリティを明示し、工程表を提示し、財源などをどうして行くのかということを説明することがマニフェストですよね。
 
森田: 残念ながら、自分たちの単独政権ではありませんから、これを相手方と話をする過程で工程表をはっきり出していきたいと思っています。要するに、2つです。国家競争力の観点と、日本は震災列島で、2030年までに大規模な地震がかならずやってくるという前提で、防災力の整備をやらなければならないというその需要はかなりあるだろうと思っています。
 
工藤: 民主党がもっている工程表もそういう形ではありませんので、そういうことは、政党として有権者に説明する義務があると思います。もう一つ、この場合は、財政再建、また財政の規律と言ってもいいと思いますが、今言った景気上の問題と同時に、仕事の見直しもなくて、増えていくことで財政の規律が緩慢になってしまう。そこを抑制しなくていいのか。今の感じでみると、この前民主党がだした中期財政フレーム、一般歳出の引き下げというあの考え方については反対ということですね。
 
森田: ですから、自分は医者だから言うわけではないけれど、はじめから診療費を決めて治療するのですかという話で、やはり患者さんを治すということが前提にあるわけです。財政規律は国家の目標そのものではないわけです。国家が健全に発展し、国民の福祉が健全であるということが、国家の運営の最たる目標だと思っています。もちろん、その中に生命・財産をしっかり守るという、揺るぎない観念がなければなりません。では、財政の規律はなぜ見るのかというと、プライマリーバランス(PB)で見るのか、分母分子で見るのか。今、EUもアメリカもPBは使っていなくて、言葉自体が死語になっています。で、G8、G20も分母分子の世界になっていますので、まずそこで考えるべきだと思っています。その中では、GDP分母が一番重要です。分母が縮小すると、この健全度は一気に悪化するので、まず分母を維持する、増やしていくということが必要です。現実、この10年間で緊縮財政をやってきていますが、250兆円債務残高が増えています。緊縮財政をやる中で、GDPが縮む中では、健全財政は破綻しています。くどいのですが、これから3年間はプラス経済の環境を獲得する。その次に、高齢化が進んでいることから、抜本的な税制と、もう一つ社会保険制度の再構築を行う。そうして、どの程度のサービスを国民に提供するかということを国民的議論をしないと、総額が確定しない税制になってしまう。例えば、高福祉、中福祉、低福祉とありますが、どのレベルでやるかというところを決めないといけません。自分たちは中福祉から。できれば中の上のフランスぐらいがいいのではないかと思っています。
 
工藤: 中福祉の負担はどれぐらいですか。
 
森田: フランス並みの負担をしないといけないと思います。(中福祉)
 
工藤: ということは、中福祉中負担ですか。
 
森田: つまり、国民皆保険を維持した中で、アクセスはこれは国民にたいしては2%サービスでなど、医療福祉などで担保しながら、一定程度の負担は、最終的な高齢化の事例に応じてこれをお願いしながらいけなくなります。
特に、2025年には、今の2倍の2000万人以上が75歳以上の人口になります。大体、今より30兆円ぐらい医療・福祉だけでかかるようになります。そのときに、増税しませんという話は通用しませんので、そこまでにいかに健全な経済環境に持っていくいくかというところが生命線だと思っています。
 
工藤: それで、最後のところに近づくのですが、年金と社会保障、医療のところもそうですが、年金の信頼回復と新たなる形の構築となっていますが、このプランは提示されていないわけですよ。基礎年金のところがあって、つまり、基礎年金の商品設計について、国民新党はどう考えていますか。その財源はどういう風にしますか。
 
森田: まず、今の年金制度の問題点から簡単に申し上げますが、今の年金制度は賦課方式の有限均衡負担を設定するやり方です。つまり、100年間の有限均衡を区切って1年間の経済セットで4.1%で仮起きして、100年間延ばしていく。これはもう破綻しているわけです。年間10兆円以上の赤字がずっと出てきているわけです。そして、基金が取り崩されている状況です。2、30年しか持ちません。でもまだ150兆円ぐらい基金がありますから、基金があるうちに制度設計をしないといけませんが、重要なことは社会保険制度を政争の具にしてはいけないと思っています。政権が代わるたびに右往左往しては最大の不幸です。
 
工藤: その認識は正しいと思います。しかし、マクロ経済スライドを含めた給付の抑制ということに失敗しているからですよね。だとすれば、今の状況をどう見ます。つまり、お年寄りに対する給付はきちんとやっています。しかし、その給付抑制という仕組みが機能していないために、若い世代にどんどんツケが回っていっているじゃないですか。
 
森田: 実質、国民年金の納付率は46%ぐらいしか払っていません。
 
工藤: この現実について、国民新党はどう考えていますか。
 
森田: 自分たちは、政争の具にしてはいけないと思っているので、とにかく超党派で通年でもいいので、年金国会をやるべきだと思います。その中で、ベースラインはどうやっても税制をいれないといけなくなると思います。それで、7万、8万、6万円という議論は将来の財源のことも含めて議論すれば良いと思います。150兆円のかけているものについては、賦課方式だから、誰がどの取り分というのは非常に不明確ですが、一定の加入実績に基づいた二階建ての上積みというとことは残さないと、アンフェアになるのかなと思っています。
 
工藤: これは日本に問われている課題なので、政党はそのプランを競い合うべきだと思います。その結果、合意や協議が必要で、今、年金の基礎年金のところでも、8万円は社民党、7万円は民主党、5万円が共産党。国民新党は最低保障じゃないけど、基礎年金の商品設計はどのようなイメージを持っていますか。
 
森田: ベースラインは8万円ぐらいが妥当だろうなと思っています。ただ、その際にそこを税方式にした場合、25兆円ぐらい必要になってきます。それをどのように調達するかということについて、国民はゴーサインを出していないと思います。自分たちは言うのは簡単ですが、これはコンセンサスを超党派で得ない限りあんまり軽々に口にすべきではないと思います。今、年金の場合は、運用問題でことし8.9兆円のプラスになりましたけど、その前は10兆円の赤字、その前は5.8兆円の赤字。竹中・小泉改革で、年金基金を市場運用に突っ込む大苦境を行った。これは暴走だったと思います。アメリカでさえ、国民年金の基本部分は国債でしか運用しません。
 
工藤: ただ、プランを競い合うという点では、ある程度案をださないと話しにならないと思います。なぜかというと、来年基礎年金の2分の1という問題で、その財源をどうするかが問われていますよね。今年までは埋蔵金だったのですが、それは昔の年金改革法の流れで見ても消費税だったのですが、どうするんですか。
 
森田: プランということを考える場合、結局年金の場合は、職域性と医療保険も含めた抜本的な議論になってくるのですが、医療だって4000ぐらい組合がたっているでしょ。医療保険者組合、企業ごと、職域別、地域別。年金も同じような構造で、負担給付の格差、官尊民卑とはいいませんが、あまりにも大きすぎて、そこをほったらかしにして、例えば、税率を決めるとか、次のステップに行こうという話しには絶対になりません。基本的には一元化という話にしていかないと、ある程度税でお金を入れるとなれば、合意は絶対に得られないと思っています。ですから、少なくとも一元化という方向性だけは出していきながら、後はサービスレベルを確定していけば、人口統計で負担が決まってきますから、後は理屈でつまってくるので半年ぐらいで決まると思います。
 
工藤: だから、なるべく早く国民新党は、その考えを示さないといけないといっているわけです。
 
森田: 僕らは、基本的には年金も医療も一元化した上で、ベースラインは税制です。で、ベースが8か7かというのは、20兆か25兆かという問題になってきます。自分たちだけの政権ではないので、それに政争の具にしてはいけないので、慎重に議論したほうがいいと思っています。
 
工藤: 考え方を一つだけ。確かに、もたないということを言われたので、それは非常に正しいと思います。ただ、今お年寄りに対する給付は行われていて、この状況に対して成り立たないような仕組みで動いていますよね。そのときに、給付抑制に入るという発想はないのですか。
 
森田: それは、財産権の話も絡んできますが、30万をもらっている人だったら、我慢してくださいということはありうるかもしれませんので、今ここで売り言葉に買い言葉的に返すような軽々な話はできないと思います。
 
工藤: でも、各政党には全部聞いていますよ。なぜかというと、各党の立ち位置を聞いているだけなんですよ。そのある制度設計において、国民新党はどの立場に立つのかと。若い世代ですか、それとも現状の形を維持することですか。
 
森田: 年寄りの患者さんは殺して、若い患者さんは殺せないという話にはならないです。両方守らないといけませんが、ベースラインを整備する中で、浮いているところのお金があるのであれば、そこを多少融通するという話は、将来的にはせざるを得ないのかなと思います。そこは、どの党であれ、はっきりした制度はありません。
 
工藤: 今の年金・社会保障の財源問題と景気回復のためのお金の投入ということが今、一緒に語られないのは、3年間は経済優先だということですか。
 
森田: それはデフレが続く限り、健全経済はありえず、健全経済が破綻していて、健全財政は絶対に構築されません。それは歴史的見てもそうだと思います。ですから、今なすべきことは、まずデフレから脱却して、とにかくプラスが2、3年続くことが必要です。そういう状況を作ることが国家としての生命線だと思います。その後で、財政はついてくると思います。
 
工藤: 最後の質問ですが、マニフェストの書き方なのですが、国民新党にとって、このマニフェストの位置づけはどのようなものでしょうか。これは非常にわかりにくいですよね。
 
森田: わかりにくいかどうかは主観論ですから、何を根拠にいっているかわかりません。
 
工藤: でも、あなたの主張じゃなくて、国民に見せたいわけですよね。
 
森田: 具体的にどこがわかりにくいですか。
 
工藤: つまり、目標設定があまりないじゃないですか。今言ったような、3年間こうだといって、こっちの方で、年金の形にかんしては、新たな形の信頼と、新たな形の構築。
 
森田: 一番誠実な書き方だと思いますよ。
 
工藤: だけど、この中身については、今話しをしてようやくイメージがわかりますよね。
 
森田: で、民主党のマニフェストがあれだけ国民の信頼を毀損するようなことになってしまって、それは、自民党であれ、公約は選挙のたびに張り替えるものだと話があったりして、マニフェストという概念そのものに、国民は不信感を持っています。自分たちの政党はマニフェストという単語は使っていません。わが党はこういう姿勢で政治をするということを申し上げています。
 
工藤: つまり、姿勢の表明。
 
森田: 前の代表の綿貫の時代から、メニュー競争はやめようと言っています。言ったところでできないし、綿貫さんにしろ、亀井さんにしろ、自民党時代に政権の中枢で幹事長をやり、政調会長などずっとやってきた人間で、言ったとおりできてこないということを身にしみて感じてきた人たちが自分たちの党を運営しています。だから、あまり不誠実なことを、目標設定ばかり先走る形でやるべきではなくて、こういう国に自分たちはしたい、精神的なものをもっと大事にしようということで申し上げております。
 
工藤: 本来、そういう場合は国民に対して、説明をしていけばいいだけなんですよね。できないときは、こういう理由でできないと。基本的な姿勢はわかりました。どうも、今日はお忙しい中ありがとうございました。