3日目全体会議:谷垣禎一氏あいさつ 印刷 Eメール













谷垣禎一(国土交通大臣)

 
 今年は中国にもいろいろなことがありました。とはいっても、グレート・チャイナは頑張りました。それがオリンピックの成功につながったのでしょう。しかしそれが終わると、米国の金融が混乱し、世界の実体経済にも大きな影響が出ました。そんな中で、このような日中対話のフォーラムが開催されることはたいへん有難いことです。

 いまからちょうど10年前、アジア経済危機が起こりました。その時には日中の当局者間に現在のようなパイプがありませんでした。当時、私は大蔵政務次官でしたが、日中の話し合いの必要を唱え、定期協議を提案してそれを実現させました。そして日中、さらには韓国、ASEANなどが協力して、アジア・マネーをどうしたら域内の投資に振り向けられるか議論を積み重ねました。今回の金融危機に当たっては、ぜひこの協力と対話が実ってほしいと考えています。

 これからの日中双方の課題は、内需の拡大です。内需といえば、日本はかつては公共投資が柱でしたから、私がいま担当している国土交通省の出番ということになるのですが、少子高齢化を迎えている現在では、そう簡単に公共投資を拡大できません。

そこで、5年前から「Yokoso JAPAN!」=ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)を始めました。これは海外からの観光客を誘致する活動で、スタートしたときは訪日外国人が年間で400万人以下でしたが、これを2010年に1000万人を目標とするキャンペーンです。今年は850万人まで達する見込みですから、目標の1000万人が見えてきたところです。このうち中国人も多くを占めています。

 日中で互いに訪問し合う。日本人は中国へ行き、中国人にも日本へ来ていただく、これは相互理解につながります。昨年は94万人の中国人が訪日しましたが、これは前年度比16%増で、大幅に伸びています。日本人は398万人が訪中しました。とはいえ観光の満足度が少ないとの指摘もありますので、これからは観光の質の向上にも努力していかなければならないと思っているところです。

 3月からは家族観光ビザというものもはじめました。航空機の発着も拡大し、現在では週に旅客用で650便、貨物で89便、合計739便が日中間を飛んでいます。これは前年度比19%増です。現在、東京・羽田―上海・虹橋間のチャーター便が運航していますが、東京―北京間の便も羽田の新滑走路ができればもっとよくなります。

 ぜひ観光によって日中友好を促進し、互いを知り、腹を割って対話することによって、世界の中での役割を果たしていきましょう。