3日目全体会議:共同声明 印刷 Eメール


高岸明(中国日報社編集委員会委員、チャイナデイリーネット版総裁)

日本と中国の関係はこの一年、政府首脳の相互訪問も定着し、政府レベルでは安定的な関係を作り出している。この関係は私たちが3年前、対日デモが広がる中国で「東京‐北京フォーラム」を立ち上げた頃の、最も困難な日中関係とは様変わりしている。
 この政府間関係の改善で決定的な役割を果たしたのが、「東京‐北京フォーラム」である。民間が作った対話の舞台であっても、日中の課題やアジアの未来に真剣に向かい合い、お互いが尊重し合ってその答えを出そうとする努力さえあれば政府間関係を改善し、歴史を動かす可能性があるということが、そこでは示された。
 ただ、それで私たちは役割を達成できたか、といえばそうでもない。今回の共同世論調査で明らかになったように、両国民の相互理解や相手国のイメージはいまだに不安定で、両国関係もしっかりとした基礎固めができているわけではない。日中関係が両国にとって最も重要であることは両国民も合意している通りである。その関係をより強いものにするには両国関係をさらに多くの国民に支えられる重層的、多面的な関係へと発展させる必要がある。両国民に広く公開され参加もできる、本音レベルの民間対話の真価が問われるのはまさにこれからなのである。
 第4回を迎えたこのフォーラムも、日本と中国側から、総勢110人にものぼる各分野の有識者が参加する、両国を代表するハイレベルで知的な対話の舞台に発展した。対話の舞台も政治、メディアから地方に広がり、議論は食料、環境問題など両国が今問われる課題に向かい合った。
 だが、これを年に一度の議論で終わらせるのではなく、両国の課題解決やアジアの未来に向けた意味ある議論とするためには、今回行った議論を次の議論につなげるために必要な準備を行うだけではなく、継続的に日中やアジアの課題を議論し、これを両国だけでなく、アジアや世界に発信する場としていくことを今回、私たちは合意した。
 皆さんとともに、日本と中国が様々な課題にともに向かい合う関係を両国間に築き、アジアの未来をともに切り開いていけるよう、私たちはこの議論の場をさらに進化させていく覚悟である。

2008917日          言論NPO 中国日報社(チャイナデイリー)