メディア対話
【発言録】 メディア対話 後半 印刷 Eメール
日本側司会
 木村 伊量氏(朝日新聞者西部本社代表)
 
後半ではまず、前半での議論を含めて一人ずつ問題提起していただこうと思う。前半の議論では質の高い議論が交わされた。とくに、チャイナデイリーの朱霊総編集長が大変よいことをおっしゃっていた。報道の役割はタイムリーで深い、国民のプラットホームを作るのが目的。このことを胸に刻んで議論を進めて行きたいと思う。また、フロアの意見も聞き、活発に議論を進めていきたい。それでは、共同通信の会田さんより前半を総括して後半に繋げていただきたい。

会田 弘継氏(共同通信社編集委員室長)
 
議論を通じて大変興味深かったのは、ひとつは日中のメディアが共通する課題にぶつかっているのではないかということ。また、その課題の取り組みに対して、根本的な認識の違いがあるように思う。1つ目の共通課題には、メディアの商業主義というものがある。しかしこれは必ずしも悪いものではないのではないか。むしろ国家主義の方が悪い。Lesser evilと言う言葉があるが、メディアの商業主義というものは、国家主義に比べたらLesser evilなのかなと。また2つ目の共通課題は、新しいメディアの登場ということ。受け取る側と発信側が混在し、責任ある言論と無責任な言論が混在している。そのなかで、質の高い言論をどう築いていくか。これが課題だと思う。また、日中双方の根本的な認識の違いについては、双方の理解と尊重が必要。 
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【発言録】 メディア対話 前半 印刷 Eメール

基調報告
工藤 泰志(言論NPO代表)

報告するのは、日中世論調査の概要です。この調査で明らかになったのは、日中両国民の認識は自国のメディアのような間接的なものに依存していることです。この調査を6年の経年比較でみてみると、直接的な交流は、日本人は2割以下、中国は1パーセント以内。人口を考慮しても低い結果です。「相手国に知り合いはいるか」という問いに関しても日本人は20%、中国人は3%を切る現状であります。お互い、直接的な交流に変化はありません。では、情報源は何なのでしょうか。それは、自国のメディアによって認識が作られているのであります。特に日本の場合はテレビのニュースに依存しています。これに対して中国は、自国メディアに依存するが、その中身は映画や書籍等も含まれているのが異なります。 

次に、お互いの印象について日本は72%、中国も55%が悪いと考えています。経年で見ると、日本の中国に対する印象はそのままですが、中国の日本に対する印象は改善してきています。日本は08年ギョーザ事件で印象が悪化しています。このような悪い印象になった理由には、日本側では食品安全性問題への中国政府の対応、資源問題などがあります。一方、中国は過去の戦争や体験に依存しています。また良い印象の要因は、日本は中国経済の好調などの経済上の理由が、中国は経済上の成功体験が基になっています。
 
この結果から言えることは、日本人は生活者の視点で捉え、中国は過去から現在を見ています。相互理解が脆弱で未熟なことがわかります。相手国の政治体制に対する理解では、中国は軍国主義との回答が多いのが印象的。なかなか改善されていない。メディアについては報道の自由がお互いにないと思っているし、客観的でないと思っています。中国は客観的でないが増えているのが特徴的です。
 
 基調報告
黄 星原氏(中国人民外交学会理事長)

中国側の世論調査を言うと、5つの都市の調査と5大学の調査は、年々好感度が上昇しています。注目すべきは、80年代の反日教育を受けた世代が最も日本の印象が良いことです。その原因は物的な要素とまじめとか勤勉さなどの人間的な要素が特に効いています。歴史問題の印象が悪いのが重要。歴史問題ではなく歴史認識のところが問題です。ここをしっかり分析すべきです。中国側は思い浮かべるものは、これまでは南京大虐殺が中心だったが、今年は電気製品や文化が加わっています。学生の見方が変化し、日本は軍国主義よりも資本主義が超えています。中日関係の認識は、中国は重要だと考えています。冷静に認識すべきとのデータもあります。ポジティブに見る数字もあります。未来を見る、民間交流を見るというのもあります。
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【記事】 メディア対話 後半 印刷 Eメール

メディア対話の後半部では「日中メディア間の交流を深め両国民の相互理解と信頼を促進する」をテーマとして議論が交わされました。前半からは参加者が入れ替わり、パネリストとして、日本側からは会田弘継氏(共同通信社編集委員室長)、飯田政之氏(読売新聞東京本社文化部長)、山田孝男氏(毎日新聞政治部専門編集委員)、原田誠氏(日本放送協会国際放送局長)、中国側からは劉北憲氏(中国新聞社社長)、馬為公氏(中国国際放送局副総編集長)、劉浩遠氏(新華社東京支社副社長)、黎星氏(中国日報社総編集助手、主席記者)が出席し、司会は木村伊量氏(朝日新聞社西部本社代表)と喩国明氏(中国人民大学新聞学院副院長・教授)が務めました。

最初に、各パネリストが前半の議論を踏まえて意見を述べました。

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【記事】 メディア対話 前半 印刷 Eメール

全体会議

8月30日午後に開かれた「メディア対話」分科会においては、全体のテーマである「日中の相互理解とメディアの役割」のもと、前半部では議題を「日中共同世論調査に基づく議論」として議論が交わされました。前半部には日本側パネリストとして下村満子氏(ジャーナリスト、前経済同友会副代表幹事)、小倉和夫氏(国際交流基金理事長)、奥野知秀氏(共同通信社常務理事編集局長)が、中国側パネリストとして劉沢彭氏(中国人民政治協商会議全国委員会常務委員)、王芳氏(人民日報国際部副主任・高級記者)、徐泓氏(北京大学ジャーナリズム・コミュニケーション学院常務副院長)が出席しました。

基調報告を行ったのは、言論NPO代表の工藤泰志、黄星原氏(中国人民外交学会秘書長)、司会を務めたのは、日本側は高原明生氏(東京大学大学院法学政治学研究科教授)、中国側は崔保国氏(清華大学ジャーナリズム・コミュニケーション学院副院長)でした。 

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メディア対話  プログラム・参加者一覧 印刷 Eメール
13:30
- 17:45
 
 【 メディア対話 】  テーマ:「日中の相互理解とメディアの役割」
  前半

 13:30
  |
 15:30






















 
 
 
 日 本 側
中 国 側
 司会(前半)
 高原 明生
(東京大学大学院
 法学政治学研究科教授)

 崔 保国
(清華大学ジャーナリズム・コミュニケーション学院 副院長)
 基調報告
 工藤 泰志
(認定NPO法人言論NPO代表)

 黄 星元
(中国人民外交学会 秘書長)
 パネリスト


 


 下村 満子
(ジャーナリスト、前経済同友会副代表幹事)


 劉 沢彭
(中国人民政治協商会議全国委員会常務委員)

 小倉 和夫
(国際交流基金理事長)

 王 芳
(人民日報国際部副主任、高級記者)

 奥野 知秀
(共同通信社常務理事 編集局長)

 徐 泓
(北京大学ジャーナリズム・コミュニケーション学院常務副院長)
  後半

 15:45
  |
 17:45





















 
 
 
 日 本 側
中 国 側
 司会(後半)
 木村 伊量
(朝日新聞社西部本社代表)

 喩 国明
(中国人民大学新聞学院副院長、教授)
 パネリスト


 

 会田 弘継
(共同通信社編集委員室長)

 劉 北憲
(中国新聞社社長)

 飯田 政之
(読売新聞東京本社文化部長)

 馬 為公
(中国国際放送局副総編集長)

 山田 孝男
(毎日新聞政治部専門編集委員)

 劉 浩遠
(新華社東京支社副社長)

 原田 誠
(日本放送協会国際放送局局長)

 黎 星
(中国日報社総編集助手、主席記者)
 
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